ロマネスク Romanesque

ロマネスク様式データ

  • 年代:9世紀~12世紀頃
  • 主な地域:西ヨーロッパ


ロマネスク様式の解説

西ヨーロッパ(フランス)の教会や修道院などを中心に形成された、キリスト教を中心とした文化・芸術の様式の事を言います。ロマネスクとは、「ローマ風」という意味でその建築様式が古代ローマを思わせるところから名付けられました。


建築

民族大移動に端を発するノルマンの侵略によって壊された聖堂の再建から始まります。
それは地方の修道院を中心に行われ、各地の伝統と混ざり合って豊かな独特の地方様式を生み出しました。共通する構造は、石造のヴォールトと半円アーチ、半円の連続からなるアーケードの組み合わせです。
ヴォールト天井を支えるため壁は厚くなり、大きな開口部をとることはできませんでした。
こうして、重厚な外観と新興にふさわしい瞑想空間となっています。
フランスの「ラ・マドレーヌ聖堂」はロマネスク様式の代表的な建築物と言えるでしょう。


家具

材料は木材が主流で、要所を鉄や青銅等を用いて補強するというやり方です。
建築様式のアーケードやアーチのデザインを取り入れた家具が多く作られています。
ドイツ地方の農民の椅子や、スカンジナビアのバイキングチェアなどがこの時代の家具として有名です。


美術・工芸

広い壁面をもったロマネスク建築では、壁画が非常に発達していました。遠近法を無視した大胆な構図や鮮やかな色合いが特徴で、素朴な魅力があります。
また彫刻は、独立像ではなく、建物と一体化されて表現される事が多く、土台の形によって構図や形態が歪曲する傾向がありました。例えば、長方形の枠に合わせて人体が細長く変形して表現されたり、半円の枠内では両端の部分が湾曲した像となっています。




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