ジャコビアン様式データ
- 年代:17世紀前半
- 主な地域:イギリス
ジャコビアン様式の解説
ジェームズ1世の統治時代を中心とした17世紀初頭から中ごろの建築様式になります。
イギリスのルネサンスからバロックへの過渡期と言える様式です。
清教徒革命の時代で平民宰相のクロムウェルの登場により、禁欲的清教徒の心情や好みを反映した簡素なスタイルが波及しました。のちにアメリカへと伝えられ、アーリーアメリカン様式の家具の手本ともなりました。
建築
イタリアルネサンスを代表とする建築家アンドレア・パラディオの影響を受けた上品で落ち着いた古典主義を基調とするパラディオスタイルの建築がはやりました。
イニゴー・ジョーンズに代表されるイタリアルネサンス建築をはじめて正統的にイギリスに取り入れたグリニッジの「クイーンズハウス」やロンドンの「リンゼイハウス」などがあります。
後にジョージアン時代に再び流行することになります。
家具
全体にシンプルで直線的なフォルム、挽物加工をした脚に特徴があります。
椅子の座は板張り、または羊の革張りに真鍮の鋲止めなどを行っています。素材はオーク、ウォールナットが使われ、ヨークシャーチェアやカップボード、ゲートレッグテーブルなどがこの時代の特徴を表しています。