アール・デコ Art Deco

アール・デコ様式データ

  • 年代:1920年~1930年代
  • 主な地域:フランス


アール・デコ様式の解説

1920年代のフランスで生まれた装飾的な様式です。 アール・デコの名前の由来は、1925年にパリで開催された「アール・デコラティブ展」からきています。
ジグザグ模様や太陽光線をつかさどったサンレイ模様、渦巻き模様など、直線や円弧などの幾何学形態が装飾の特徴で自由な曲線デザインを展開したアール・ヌーヴォーへの反動が見られます。
また、デザインモチーフには、ネオクラシック様式アンピール様式などの伝統様式、同時代の芸術運動、アフリカンアートやジャポニズムといった諸外国の様式を引用、または混合するといった折衷的な傾向が強い様式です。


材料は、マホガニーや黒檀などの豪華な素材が多用され、華やかな装飾が施されるなど、高級志向が強く見られます。
その一方で消費文化に向かう都市社会と機械が日常生活の中へと浸透していった時代の空気を受け、鍛鉄や銀などのメタリックな素材やガラスなどの素材も積極的に取り入れられました。
その流線的なフォルムがかもし出すスピード感のあるデザインは、ポスターや絵画などのアート、ファッション、日用品などの工業製品に大きな影響を与えました。
1930年代には、高層ビルや自動車、電気照明などのテクノロジーの発達とともに世界各都市で流行し、ブルジョワジーのみならず、大衆文化にまで広まっていきます。
特にアメリカでは、ポピュラースタイルとして流行し、ニューヨークの「クライスラービル」に代表される一群の摩天楼や、ハリウッド映画隆盛のサンフランシスコの商業施設を生み出しました。
日本でも大正から昭和初期にかけて、浅草の劇場街や銀座の百貨店などの商業施設に取り入れられると同時に旧「朝香宮邸」という稀有な作品を生みました。
このアール・デコ様式を取り入れた建築作品として知られる旧「朝香宮邸」は、1983年に「東京都庭園美術館」として解説され、現在さまざまな美術品を展示するスペースとして公開されています。

アール・デコを代表するデザイナーとしては、エミール・ジャック・リュマンが有名です。
マホガニー、黒檀、象牙、ブロンズなどを材料に使った繊細かつ大胆なデザインが特徴的で当時、多くのアール・デコ作家がフォーブ派の強い赤、緑、黄やマリー・ローランサンのピンクやラベンダーを好んで使ったが、リュマンは、黒とゴールド、グレイとシルバー、茶とホワイトの組み合わせを得意とし、他のデザイナーと一線を画していました。また、家具の一つ一つの仕上げに細心の注意を払い、完成させることでも他の追随を許しません。

また、アイリーン・グレイも有名です。
アイルランド生まれのデザイナーでパリに移り住み、生涯を創作活動に費やしました。
その領域は、建築、家具、プロダクト、テキスタイルと多方面にわたり、簡素で機能的、究極まで洗練された美を追求し、ル・コルビジェミース・ファン・デル・ローエなど、後に続く近代建築を代表する巨匠たちにまで大きな影響を与えています。
そのフォルムの斬新さは今でも変わらず、現代の「ミニマリズム」スタイルの源流を感じさせてくれます。
彼女の死後、アンドレ・ブットマンらによって作品が復刻生産され、世界的に評判となりました。
家具では1920年代に日本の伝統的な漆技術を取り入れた作品や四面屏風やエジプト風デザインのテーブルやカナペなどを発表し、有名になりますが、さらに漆塗装した木とクロームとレザーでできたアームチェア「トランザット」やスチールパイプとガラスでできた高低調節可能なテーブルでMoMAで永久コレクションされている「テーブルE-1027」など洗練されたデザインを展開しました。




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