フレンチプロビンシャル French Provincial

フレンチプロビンシャル様式データ

  • 年代:18世紀半ば
  • 主な地域:フランス


フレンチプロビンシャル様式の解説

パリの王侯貴族の間で流行していたルイ15世様式(ロココ)16世様式(ネオクラシック)が地方に伝わり、模倣されたことにより、その地方独自の田舎家スタイルと混ざって発展していったスタイルです。

各地方によって特色があり、イタリアの影響を強く受けた南フランスのプロヴァンススタイル、スペインの影響を受けたピレネースタイル、他の地方よりややパリの影響を残した北部のノルマンディスタイルやブリタニースタイルなど、それぞれの地域と隣接する国々の影響もふけたさまざまなスタイルが生まれました。


室内装飾

乱張りのフローリングや、テラコッタスタイルの床、スタッコ壁が特徴的です。
梁や柱は、露出したまま使われることが多く、カラースキームはロココの色より濃く、暗いアースカラーで、マルーンレッド、フォレストグリーン、ティール、ネイビーブルー、ディープゴールド、茶、黒などが主に使われました。
ファブリックは、綿、麻の地にトワレ柄の施されたプリントや、花柄が特徴的です。
特にプロヴァンス地方特産の明るい色のコットンプリントは有名で現在でも広く使われています。
よろい戸がつけられた窓にはシンプルなギャザーカーテンを、木製や金属製のカーテンロッドにかけました。


家具

脚にルイ15世、16世の様式の特徴である猫脚などが見られますが、職人の技術に限界があり、宮廷風の凝った装飾はほとんどされませんでした。素材はぶな、トリネコ、ウォールナット、オーク、チェリー、りんごなど各地方特産の木材が使用されました。




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