フェデラル様式データ
- 年代：18世紀末～19世紀初頭
- 主な地域：アメリカ
フェデラル様式の解説
アメリカ合衆国憲法の制定により連邦制が確立した時代の様式で格式とシンメトリーな収まりを特徴としています。
フェデラルとは「連邦」を意味しています。
イギリス人デザイナーであるアダム兄弟、ヘッペルホワイト、シェラトンなどの影響を強く受けたアメリカ人建築家やデザイナーにより、新古典的様式が導入されました。
この時代では、第3代アメリカ大統領であったトマス・ジェファーソンが代表的な建築家であり、インテリアデザイナーでもありました。
建築
新しい連邦を作ったジョージ・ワシントンやトマス・ジェファーソンは、政府の建物に格式を求め、古代ギリシャ・ローマの古典様式の要素を取り入れました。特にジェファーソンは、パラディアンスタイルの影響を受け、「リッチモンド議事堂」、「モンティセロ」を設計しました。ワシントンの連邦議事堂を設計したのは、ギリシャ様式に傾倒していたソーントンでした。これらのデザイナーたちは、新古典主義の独自の解釈し、木を使って表現することが多く、クラシカルオーダーは細めなり、モチーフのスケールも小さくなりました。
室内装飾
床は細木のフローリングで壁は漆喰にパステルカラーの塗装か手刷りの壁紙張り、または白のモールディングでした。
構造の特徴として、ファンライトアーチやアダム式暖炉が挙げられます。
カラーは明るいブルー、ゴールド、ピーチに白でトリムするか、または、アダムやウェッジウッドカラーが特徴的です。
ファイブリックは、無地のサテン、ブロケード、タフタ、モワレ、ボイル系のシアー生地が使われ、大胆なストライプや小花、パイナップル、無地にフェデラルモチーフなどの柄を特徴としています。
窓には木目のまま、あるいは白塗りのよろい戸がつき、窓掛けは半透明のドレバリーをアシンメトリーに引き分けてタイバックし、スワッグを組ませるか、シンメトリーに引き分けてストレートなバランスを組ませました。
