デザイナーストーリー
流行に流されない確固たるデザイン
(出典:http://www.erik-joergensen.com/)
ポール・M・ヴォルターというと真っ先に思い浮かべるのはムカデのような椅子「コロナチェア」でしょう。
実際デンマークにおいてもコロナチェアがヴォルターの代名詞ともなっているほど有名なチェアです。
そんなヴォルターは1923年にデンマークで生まれ、キャビネットメーカーで修行を積み、さらに美術工芸学校で学びました。ヴォルターは機能主義を信仰し、上質な素材とシンプルなデザインを愛しており、逆に短命となる流行のデザインを毛嫌いしていました。
この時代は素晴らしい工芸品のルーツとも言える時代で、そうした優れた建築家たちの中でヴォルターも揉まれていくと同時にデンマークデザイン学校でも教鞭をとり、何百人という生徒に高品質のクラフトマンシップを叩き込みました。
ハンス・J・ウェグナーのサポートもあり、1949年からFDBに採用され、ボーエ・モーエンセンのスタジオで働き、1959年にモーエンセンがFDBを去った後はモーエンセンのスタイルを踏襲するわけではなく、シンプルなうインざーチェアのシリーズをデザインし続け、いまだにデンマークの家庭で見ることが出来る広々としたソファやアームチェアをデザインします。
代表作「コロナチェア」の開発
(出典:http://www.erik-joergensen.com/)
コロナチェアが生まれた敬意というのは、第2次世界大戦で素材が確保しにくいという環境の中から素材を節約するという発想で生まれました。
コロナチェアの発表は1964年ですが、1953年には「ピラミッドチェア」としてコロナチェアの原点は完成していたのです。
しかし、ピラミッドチェアは商業的な成功とは全くいえなかったのですが、1961年にクッションをスペースで区切るという同じアプローチでコロナチェアを開発しました。木製の背骨のようなベースに楕円形のクッションが間隔を空けて配列されるというデザインは人があらゆる姿勢でリラックスできることを考慮していました。
1964年には木製のベースがクロームメッキのスチールフレームに改良され、エリック・ヨーゲンセンより発表されます。
これが現在のコロナチェアと呼ばれるものですが、それでもこの段階で商業的に成功したとはとてもいえない状況でした。
時を経て20年の後、ケルン国際家具見本市にて展示しましたが全く売れず、普通ならあきらめてしまうようなところをエリック・ヨーゲンセンはこのコロナチェアを押し続けました。
それだけ自信があったのでしょう、1997年のケルンとコペンハーゲンの見本市にて再度発表され、やっと現在の大成功を手にしたのです。
ヴォルターは2001年にこの世を去っていますが、なんと2002年のEU首脳会談で使われるまでになり、年間に3000脚も売れ、エリック・ヨーゲンセンにおいても最も売れたアイテムとしてアイコン的存在にまで上りつめました。
現在ではみんなが知っているコロナチェアですが、こうした紆余曲折、苦難の時代を乗り越えて現在があるのです。
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高級家具・インテリアリサーチ部門
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