イタリアンモダン様式データ
- 年代:1950年~1960年代
- 主な地域:イタリア
イタリアンモダンの解説
1950年~1960年台のアメリカで、合板、プラスチック、スチール、ワイヤーなどの新素材の実用化が盛んになることによって生まれたシンプルでローコストなデザインスタイルです。
イタリアの戦後復興のただなかで発刊され、最も先鋭的な雑誌として評判となったジオ・ポンティ創刊の「ドムス」誌を中心として発表されたデザインです。
ジオ・ポンティは1920年代から建築設計にも意欲的に取り組み、ミラノのピレリビルは近代建築の傑作として名高い作品です。
イタリアのデザイナーは、建築デザインから、室内装飾まで卓越した能力を発揮し、デザイン王国イタリアの面目躍如といったところです。
そのイタリアのモダンデザインは、低価格、大胆な形状と鮮やかな色彩、折りたたみや組み立て、持ち運びができるといった特徴を持ち、優れた造形感覚によって、斬新な作品を数多く生み出しました。
イタリアンモダンの代表的デザイナーは、ドムス創刊者のジオ・ポンティで家具を重力から開放し、空間に浮遊するような形を目指したことで知られ、指一本で持ち上げられるというトネリコを使った椅子「スーパーレジェーラ」は、世界的に有名です。
また、プラスチックの椅子、毛布をかけたデザインのソファなどを発表しているイタリアンモダンを代表するデザイナーとしてヴィコ・マジストレッティやマリオ・ベリーニ、マルコ・ザヌーゾ、ジョエ・コロンボ、フランコ・アルビーニといったそうそうたる顔ぶれが並んでいます。