High-Brands.com

ベルルッティ Overview

美しすぎる憧れのシューズ「BERLUTI（ベルルッティ）」とは？

　 芸術の域に達しているシューズ、それがBERLUTI（ベルルッティ）。
男性なら誰もが憧れるといっても過言ではないほど、ラグジュアリーシューズの中でもその美しさやアーティスティックな感覚は群を抜いています。

正直なところ、一般人にはあまりにも繊細で美しすぎるため普段履きなどとても出来ないようなシューズではありますが、ここぞという場面では履いてみたいと思わせてくれるような宝石のような靴です。

また、財布やバッグといったレザーアイテムもおしゃれな紳士から大人気となっており、パティーヌの独特の色合い、風合いやカリグラフィーの芸術作品のように刻まれた文字飾りにはついつい魅入ってしまう人も多いでしょう。

一族経営からLVMHの傘下に入ったことにより、店舗展開も加速し1999年には青山に日本初上陸したことで実物を見られる、購入できるショップが増えてきたことも幸いしていますし、ハイダー・アッカーマンやクリス・ヴァン・アッシュといった現代的なデザイナーがアーティスティック・ディレクターに就任したことによって、レディ・トゥ・ウェアやスニーカーなど、より洗練されたコンテンポラリーアイテムが増えてきたこともファン層を広げる要因になっています。
2021年にクリス・ヴァン・アッシュが退任し、今はデザインチームによるクリエイションになっていますが、完成された魅力がベルルッティにはありますので、その人気に陰りはありませんね。

ベルルッティというブランドが培ってきた歴史やアイコニックなデザイン、そして今も継承され続けるクラフトマンシップの魅力について追っていきましょう。

教条主義的な靴文化を根底から覆したアートなデザイン

ベルルッティには数々のアイコニックなデザインがあります。


　 その代表となるのは、「パティーヌ」と呼ばれる染色技術。
ベルルッティのアイテムを実施にご覧になったことがある方は分かると思いますが、独特の色ムラやカラーグラデーションがあり、様々なカラーが融合され、溶け込み、何とも言えない美しい色合いが創り出されています。

60種類以上のカラーパレットから様々な染料、道具を用いて卓越した技術を持つ職人がひとつひとつ丁寧に染めていくのです。
通常の紳士靴ではあまり見られないオレンジやグリーン、レッド、ブルー、パープルのようなカラーも見事に融合され、ベルルッティの色として輝きます。


　 そこに「カリグラフィー」と呼ばれるレタリングを施していくのですが、この文字自体がまた美しい。
カリグラフィーというのは西洋や中東で文字を美しく魅せる技法なのですが、18世紀ごろに用いられていた貴族の手紙に書かれていた文字をモチーフにしており、シューズやレザーアイテムの全体、または部分的に刻まれるレタリングがベルルッティのユニークな象徴となっています。


　 さらにカリグラフィーと似ていますが、「タトゥー」が施されることもあります。
これはカリグラフィーのような文字ではなく、動物や歴史的なモチーフ、グラフィックデザインなどの現代アートとベルルッティの持つクラフトマンシップがコラボレーションしたいわば作品です。

実際にアーティストであるスコット・キャンベルとコラボすることで本物の芸術作品をタトゥーとしてベルルッティのアイテムに彫り込んでいるのです。

こうしたアーティスティックなアイコンがベルルッティを他のシューズブランドとは全く違う存在へと高めていると言えます。

時代を超えて愛される芸術と呼べるアイコンデザイン

常に進化し続けるアーティスティックな感性を持った歴史

　 歴史的には1895年という今から100年以上も前に立ち上げられたブランドで、創業当初はビスポーク（オーダーメイド）の靴を販売するブランドでした。
そのビスポーク専業スタイルは50年以上続き、プレタポルテ（既成靴）を始めたのが1959年。

そして、1960年代から指揮を執ったオルガ・ベルルッティによってヴェネチアレザーやパティーヌといった様々な素材や技法が開発され、まるで違うブランドに生まれ変わったかのように人気が拡大していきます。


　 1993年にLVMH（ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー）の傘下に入りましたが、この買収によって世界展開が加速することになり、バッグや財布などのレザーグッズコレクション、さらに2011年からはアーティスティック・ディレクターとしてアレッサンドロ・サルトリを起用しレディ・トゥ・ウェアのコレクションを発表するなどトータルブランドとしての活動を広げています。

2018年以降は、クリス・ヴァン・アッシュがデザイン面での指揮を執っており、スニーカーやスポーティーなウェアなどのストリートスタイルアイテムやヴェネチアレザーやカリグラフィーを用いたウェアなど過去のアーカイブと現代的な感性をMIXした新しいスタイリングを提案しています。

紳士靴の常識を塗りかえた革新の歴史

一流は一流を呼ぶ芸術志向のコミュニティ

ラグジュアリーブランドの歴史の中ではその華麗な顧客層が取り上げられることは珍しくありません。
例えばエルメスだとグレース・ケリーやジェーン・バーキンなどはバッグの名前にもなっていますし、ダイアナ妃やジャクリー・ケネディ・オナシス、オードリー・ヘップバーン、マリリン・モンローなど様々な人物が出てきます。


　 しかし、ベルルッティを愛用するセレブリティというのは少し他のブランドとは違う側面も感じられます。
代表的な人物というと画家のパブロ・ピカソ。

オークションでの高値だと200億円以上の価格で取引される稀代の芸術家であるピカソはベルルッティの熱心なファンの一人だったのです。
革靴の手入れ、靴磨きを趣味としていたらしく、靴と同様に自身の感性を極限にまで磨き上げていたのです。


　 さらにイラストレーターのアンディー・ウォーホルもベルルッティを愛してやまなかったひとり。
イラストレーターとして商業的にも大成功したアンディー・ウォーホルの陰にはベルルッティの芸術性があったのかもしれません。
「アンディ」というローファーはアンディー・ウォーホルのために作られたのです。

他にもモードの帝王と呼ばれたイヴ・サンローランやその相方でもあるピエール・ベルジュ、そしてシャネルやフェンディのデザイナーとしてモード界の歴史を動かしたカール・ラガーフェルド、小説家のジャン・コクトー、映画監督のロマン・ポランスキー、哲学者・精神科医ジャック・ラカンといった普通のセレブというよりは芸術家肌の偉人に愛されたブランドなのです。


　 これには4代目オルガ・ベルルッティの存在が大きく、こういった歴史的人物をゲストと呼び、店舗はサロンと呼ばれアーティストたちがお互いを理解しあえるコミュニティを作り上げたのです。
「靴を磨きなさい、そして自分を磨きなさい」というオルガの言葉はあまりにも有名ですが、こういった特別な顧客を招き、靴を磨くイベントを催しており、中にはシャンパンで靴を磨く「スワンクラブ」という特別イベントも開催していたのです。
シャンパンの糖分はヴェネチアレザーにポリッシュを施すのにはちょうどよく、しっかりとした根拠をもって行っていたものです。

伝統と現代をつなぐ新しい時代のアイコンの登場

　 ベルルッティのコンテンポラリーな変化としての際たる例としては、「シグネチャーキャンバス」コレクションが挙げられるでしょう。

シグネチャーキャンバスというのはブランドのルーツを担うアレッサンドロ・ベルルッティ時代に作られた靴のシューツリーからインスピレーションを得たロゴと4代目オルガ・ベルルッティによって生み出されたサンスクリットモチーフ組み合わせたモノグラム調のパターンデザインです。
安直なデザインだなと落胆される方もいらっしゃるかと思いますが、ラグジュアリーブランドとしての分かりやすさという点ではこういったデザインもありでしょう。

実現の背景にはクリス・ヴァン・アッシュがブランドの象徴であるパティーヌを施したヴェネチアレザーとパターンキャンバスをどうしても融合させてみたいという想いから。
シグネチャーキャンバスのロゴに歴史的な意味合いを持たせることで、ベルルッティ時代の歴史と現在を結ぶ懸け橋となることが期待されています。

誰もが望んだ本物のラグジュアリースニーカー

　 メンズスタイルのトレンドがスポーティーやストリートというリラックススタイルに傾倒していく中で、これまでは当たり前のように履いていたドレスシューズから足元の外しにスニーカーが求められるようになってきました。

ただ、ドレッシーなスタイルにスニーカーを合わせるのは意外と難しくラグジュアリーブランドのリリースしているスニーカーであってもハイテクやダッドなど外しすぎてコーディネートがしっくりこないという悩みを抱えている方も多いはずです。

そんな中でベルルッティが提案するスニーカーというのは、スポーティーなスニーカーを最大限までエレガントに仕上げている極上のアイテム。
ヴェネチアレザーを贅沢に使い、まるで革靴を履いているかのように見えるのにしっかりとスニーカーなのです。

プレイタイムをはじめ、プレイグラウンドにステラ、グラビティなどスニーカーであってもラグジュアリーでエレガントな雰囲気を存分に味わえるベルルッティは、やはり本物志向の大人の男性には欠かせない至高のシューズブランドです。

ビスポークに始まり、ビスポークは続く

　 もともとはオーダーメイドのビスポークから始まったブランドであるベルルッティ。
今の時代においてもそのスピリットは当然ながら継承されています。

お客様を主役として最高の履き心地を体験してもらえるような一足を作るため、マスターシューメーカーがこだわりや嗜好を理解し、履き心地、ソール、ライニング、パティーヌ、素材、そしてタトゥーやカリグラフィーなどのデザインを決めていきます。

ラスト（靴型）が足の形にぴったりと合うまで調整を行うところから、型紙をつくり、裁断、縫製を丁寧に行い、プロトタイプを製作し、フィッティングを行います。
どの工程においてもアイディアを重視し、オリジナルの模様やイニシャル、刺繍などをカスタムすることも出来ます。
全ての準備が整うと無数の選択肢からパティーヌを選び、独自のシューズへと変貌を遂げていくのです。


　 こうした作業工程は250にもおよび世界にひとつしかないオリジナルのシューズが完成します。
既成靴であってもその高いオリジナリティが認められているベルルッティですが、ビスポークとなるとそれはまた格別の存在となってきます。


今やシューブランド、レザーグッズブランドとしてではなく、ウェアなども総合的に扱うトータルラグジュアリーブランドへと変貌を遂げているベルルッティ。
教条主義的な紳士靴文化に風穴を開け、これまでになかった艶っぽく色っぽいラグジュアリーシューズによって時代を創ってきました。

シューデザインで培ってきた唯一無二の技術や革新性を武器に今後も新しい世界を切り開いてくれるでしょう。

次は、「紳士靴の常識を塗りかえた革新の歴史」

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

このブランドを見た人はこんなブランドも見ています

中古・古着でベルルッティを格安購入

1	セカンドストリート 2nd Street
	取り扱い商品が100満点規模にも登る古着アイテムが常識外れの格安プライスで販売中！オンライン試着や店舗お取り寄せなど大手ならではの充実のサービスで安心・快適なショッピング体験を！
	セカンドストリートでベルルッティを探す

ベルルッティを海外から直接購入

1	MATCHESFASHION マッチズファッション
	英語版でも大人気だった老舗セレクトショップが待望の日本語化。最大で50％OFFにもなるセールはただでさえ安い海外直買い付けを信じられない破格のプライスにしてしまった！
	MATCHESFASHIONでベルルッティを探す