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デザイナーストーリー

近未来系デザインの北欧デザイナー

1932年にフィンランドのヘルシンキで生まれ、1957年The Institute of Industrial Arts（インステテュート オブ インダストリアル アート）を卒業します。
1962年にはヘルシンキにデザイン・スタジオを設立し、プラスチックを利用した斬新なデザインの作品を多くします。その後の10年間で有名な3脚のイス、1963年「Ball Chair（ボール・チェア）、1967年「Pastil Chair（パスティル・チェア）」、1968年「Bubble Chair（バブル・チェア）」を作成しました。


ボールチェアはアールニオが納得いく椅子作りで試行錯誤の上、行き着いたのがボールの形状をしたこの椅子でした。
当時はこのボール形状の椅子はかなり斬新なデザインだったため、1966年のケルン国際家具見本市で高い評価をうけ、様々な美術館に永久コレクションされています。
また、映画『2001年宇宙の旅』にも登場しており、エーロ・アールニオの作品だと知らなくてもこの椅子を一度見た事がある人は多いでしょう。

パステルチェアの作品の評価はヨーロッパよりもアメリカの方が先行し、1968年にアメリカの工業デザイン賞に選ばれています。

近年ですとエーロ・アールニオと言えばPlastex（プラステックス）の作品が有名ですが、アデルタ(Adelta), アルテック(Artek), マジス(Magis)、 マルテラ(Martela)、インノヨク(Innojok)、ヴィトラ (Vitra)などの企業と共同制作も行っています。

また、2008年イタリアのコンパッソ・ドーロ賞を「TRIORI（トリオリ）」で受賞し、フィンランドのカイフランクデザイン賞を受賞するなど作品は高い評価を受け続けており、MoMA（ニューヨーク近代美術館）、ヴィクトリア＆アルバート博物館(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ) 、バウハウス美術館(シドニー)など、世界中の美術館に彼の作品が永久コレクションとして展示されています。

Ball Chair（ボール・チェア） 1963年

エーロ・アールニオが独立後、初めての作品です。この椅子は、1960年代の象徴的な椅子になっていったのです。 そしてケネディーエアポートのバージン航空・ファーストクラスのロビーにも採用されています。周りの騒音を70％ほど遮断し、自分自身の空間を作り上げてくれます。

Pastil Chair（パスティル・チェア） 1967年

（出典:http://www.adelta.de/） この椅子は「甘く小さなお菓子」からアイデアを得ています。椅子の直径はボールチェアの開口部と同じ大きさです。パスティルチェアはたった二つのパーツから出来ています。底面はフラットではなく、少しまるみがつけられ、ロッキングが出来るようになっています。比較的床に近い、低めのシートは座る人を安心させ、リラックスさせます。

Bubble Chair（バブル・チェア） 1968年

（出典:http://www.adelta.de/） ボール・チェアに座っている時に照明が欲しくなりました。そしてアールニオは、どこからでも光は入るように透明なボールを思いつきました｡　アクリル樹脂は加熱して、石鹸の泡のように膨らませ、成型することができます。　問題は半球体より大きなバブルが技術的にできるかどうかでしたが、スチールリングを作らせ、バブルを吹かせ、クッションを取り付けることでバブルチェアの完成しました。

TRIORI（トリオリ） 2005年 MAGIS

（出典:http://www.magisjapan.com/） ポリエチレン製のカラフルな子供用チェアです。トリオーリとは3人組の意味で上下・背面を使い3種類の座り方が楽しめるようになっています。
2006年のインテリアイノベーション賞や2008年のコンパッソドーロ賞を受賞した名作です。

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この記事を監修しているのは？

高級家具・インテリアリサーチ部門

元建築家や現役インテリアコーディネーターや家具販売店員で編成。
国内外の高級家具やブランドなどを徹底的にリサーチし、定番からまだ見ぬブランドや家具を発掘しています。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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