- Established: 1948
- Nation:フランス
- Website:https://jp.longchamp.com/
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ロンシャン Overview
品質を考えたらお買い得なブランドじゃない?
(出典:https://jp.longchamp.com/)
ロンシャンというとどんなブランドだとイメージされますか?
最近だと若者向けのブランドで価格帯もラグジュアリーブランドというほどでもなく、少しリーズナブルにブランド物を楽しめるという印象を抱いている方が多いのではないでしょうか?
実際ハンドバッグでも10万円以下のものがけっこうあるので一般的なラグジュアリーブランドと比べるとかなり手の届くブランドといえるかもしれません。
ただロンシャンの製品は価格を考えるとかなり高い品質を誇っていると思います。
なぜなら1959年に初めてフランスのセグレにアトリエを立ち上げて以来、成長に伴ってフランス国内に次々とアトリエを増やしていき、熟練の職人たちが手作業でロンシャンのバッグを製造しているからです。
さらには革素材にもこだわりをもっていて、一流の皮革なめしの業者と提携することで質の良い天然のレザーを仕入れ、職人の技術と相まってハイクオリティーの製品を生み出しているからです。
そういった意味では価格レンジを考えるとかなりお買い得なブランドになるかもしれませんね。
ぽっと出ではなく、きちんとした歴史とこだわりがある
(出典:https://jp.longchamp.com/)
実は歴史的にもぽっと出のブランドというわけではなく、1948年に創業して以来、60年以上もの歴史を持つ比較的長い歴史を持つブランドです。
もちろん同じフランスでもエルメスやルイ・ヴィトンのような超老舗ブランドと比べると歴史が浅いと思ってしまいますが、ディオールやバルマンなどとはほとんど同じ時期に創業されています。
また、創業のきっかけも少しユニークでもともとはタバコを吸うための革巻き高級パイプからスタートしているというのもおもしろいところです。
一般的には馬具であったり、オートクチュールから発祥しているブランドが多い中ではかなり異色の存在です。
革巻きパイプからスタートということで革にはこだわりを持っていますし、作りにもこだわりを持っているというところです。
このあたりは馬具製造からのスタートしたグッチやエルメスなどと似ているのかもしれませんね。
一族経営を成功させているポイントはコラボレーション
(出典:https://jp.longchamp.com/)
ロンシャンは比較的歴史が長いブランドの中では創業者の一族が引き続き経営、デザインを管理している珍しいブランドです。
経営はフィリップ・キャスグラン、その息子のジャン・キャスグランが行っています。
創業者もジャン・キャスグランですが、息子に父の名前をつけるというのは海外ではあまり珍しいことでもないようですね。
そして、フィリップの娘のソフィ・ドゥラフォンテーヌがアーティスティック・ディレクターを務めているのです。
フィリップも以前はデザインを担当していて、ナイロンバッグやブランドの顔となっているル・プリアージュを生み出しました。
そうした意味ではキャスグラン家にはビジネス感覚と新しい発想とデザインセンスが代々受け継がれているのでしょう。
こうしたブランド経営というのはとても難しく、著名ブランドでも経営が立ち行かなくなり倒産や経営譲渡、買収という話がよくありますが、ロンシャンの経営基盤はとても安定していて高い評価を受けているのは安定した一族経営がなせる業です。
さらに一族だけではなく、コラボレーションとして著名なアーティストと血と知を取り入れているというのも経営がうまくいっているポイントといえます。
イギリスの天才デザイナー トーマス・ヘザウィックから始まり、異才ジェレミー・スコットとの長年にわたるコラボレーションなど多彩な才能を取り込み、ブランドの発展に寄与してきたのです。
2019年には世界が認める日本人プロダクトデザイナー佐藤ナオキ率いるnendo(ネンド)とのコラボレーションで、サークル、キューブ、コーンシェイプという3つのユニークなフォルムのバッグを発表しました。
そうした意味ではロンシャンのブランド戦略は他のブランドからも見習うところは多いのかもしれませんね。
サスティナビリティへ一気に加速
ラグジュアリーブランドでサスティナビリティというとステラ・マッカートニーがとても有名ではありますが、昨今ではサスティナビリティへの取り組みを全く行っていないブランドの方が少ないのではないかというくらい浸透してきています。
ロンシャンでは、2021年末に2023年までにという超短期間での新しい取り組みをコミットしました。
ナイロンを全て100%リサイクルナイロンに、そしてレザーをレザーワーキンググループ(LWG)のゴールド認証レザーへと切り替えるというものです。
こう聞くと恐らくロンシャンファン、特に定番アイテムのル・プリアージュはどうなるの?と思われたのではないでしょうか。
ル・プリアージュはナイロンとレザーで作られるバッグ。
このサスティナビリティへの取り組みにドンピシャで影響を受けるはずです。
答えは「影響はない」、「影響を与えない」になると思います。
というのも、家族経営を続けてきたロンシャンでは職人が自社にいて、自社工場と工房で製造をしているので大量生産にシフトしたブランドとは根本的に違うDNAがあります。
そういった意味で材料を無駄なく使う、材料や環境に敬意を払うという本質的なサスティナブルな生産活動を昔から行っているからです。
そうしたカルチャーの中でル・プリアージュも進化し「ル・プリアージュ グリーン」としてサスティナブルなアイコンを誕生させています。
日本での展開は?
これは言うまでもないかもしれませんが、いろいろなところで見かけますよね。
青山にはロンシャン・ジャパン株式会社があり、二コラ・シトボンが取締役社長を務め、日本国内だけでも50店舗以上を展開しています。
最初の路面店となったのは日本の高級ブランド中心地である銀座。
ロンシャン銀座本店をオープンさせてからは怒涛の勢いで店舗を増やしていき、百官店や空港、またアウトレットモールにも進出しています。
2017年には日本発のフラッグシップ店である「ロンシャン ラ メゾン 表参道」 がオープンしました。
最近では広告塔にアレクサ・チャンを起用するなどしてこれまでの年齢層からより若者にターゲット絞った戦略にシフトしてきており、価格帯も相まって人気を高めてきているという状況です。
これからもロンシャンの展開には目が離せません。
この記事を監修しているのは?
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