- Born in: 1936
- Nation:アメリカ
- Website:http://www.studioweber.net/
デザイナーストーリー
オフィスチェアの第一人者
ビル・スタンフといえばアーロンチェアでしょう。
逆にいえばビル・スタンフというデザイナーは知らなくてもアーロンチェアをご存知の方の方が多いと思います。
1936年にミネソタ州に生まれ、イリノイ工科大学で工業デザインを学びます。
そして1970年にハーマンミラーに入社し、ハーマンミラー・リサーチ・コーポレーションの副社長に就いています。
1972年に自身の事務所を設立した時に、ウィスコンシン大学の学生時代から、「人間性を否定するようなデザイン」に憤りを感じていた彼は、エルゴノミクス(人間工学)研究し、その成果としてアーゴンチェアを創りだしました。
そして、ドン・チャドウィックとの共同開発で革新的なエクアチェアと、自身の最大の代表作ともなるアーロンチェアをプロデュースしました。
こうしたスタンフの研究は各方面より高い評価を受け、アーゴンチェアではASIDアワードを受賞し、エクアチェアでIBD金賞、TIME誌による「ベスト・オブ・ディケイド」、2006年にはクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館から、ナショナル・デザイン・アワード、プロダクトデザイン部門賞を受賞しています。
ハーマンミラーのコンサルタントとして長年活躍をしてきましたが、2006年にこの世を去っています。
デザインに対する信念
ビル・スタンフはデザインをとても楽しんでいます。
しかし、巷に溢れるデザインは人間性を否定するようなデザインや贅沢の限りを尽くした建築などあまりの体たらくに嫌悪感さえ抱いていました。
それは、1960年代のウィスコンシン大学で学んでいる時代からのことで、こうした思いからエルゴノミクスを研究し、整形外科や血管系の専門家と共同で理想的な椅子の座り方について研究を重ねていきました。
こうした研究を元に生まれた最初の作品がアーゴンチェアであり、のちのエクアチェアやアーロンチェアへとつながっていくのです。
そしてスタンフのこのデザインと課題解決に対する姿勢がハーマンミラーに与えた功績はとても大きく、その発展に大きく貢献した一人と言えます。
アーロンチェアとは?
(出典:http://www.hermanmiller.co.jp/)
人間工学に基づいて、人体の運動理論をもとに設計されています。
ハーマンミラーの代名詞といえばイームズのシェルチェアを思い浮かべる人も多いと思いますが、このアーロンチェアもハーマンミラーの代名詞と言える名作です。
これまでのワークチェアに求める快適さの概念を変え独特なデザインと優れた性能と機能を持ちあわせた椅子です。
そして張り地にメッシュを採用した初めてのワークチェアでもあり、メッシュが耐圧を分散し腰痛を起こしにくくするという効果もあります。
MoMA(ニューヨーク近代美術館)にも永久コレクションされており、グッドデザイン賞の特別賞も受賞しています。
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この記事を監修しているのは?
高級家具・インテリアリサーチ部門
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