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エトロ Overview

ETRO（エトロ）を過去のブランドと思っていませんか？

(出典:https://www.etro.com/) ETRO(エトロ)は近年再注目されているブランドといえるでしょう。

しかし、単純にイメージを考えると落ち着いた年配の方向けという感覚を持たれている方も多いかもしれません。
そもそもエトロの代名詞ともなっているペイズリー柄が1980年代に大流行し、その印象から過去のブランドという印象を持たれているからです。
実際エトロは80年代に絨毯やカーテンなどのホームインテリア分野で日本でも大ブレークし、さらにエトロのペイズリー柄のバッグやネクタイ、スカーフなどが爆発的に売れていたので昔のエトロを持っている方からするとオワコンと思っている方が多いのは事実としてあると思います。
もしくは香水の人気が高いので、ファッショブランドではなく香水ブランドのようなイメージを持たれている方もいらっしゃるかもしれません。

ただ1990年代の後半からファッション分野にも進出し、ペイズリーパターンを現代風にアレンジしたエトロのファッションアイテムは明らかに過去のモノとは違い、ストリート要素やパンキッシュな要素など現代的なエッセンスが存分に盛り込まれたクリエイティブなブランドです。

ペイズリーをアレンジしたパターンは圧倒的な想像力とオリジナリティでファッション業界での評判も高く、終わったブランドではなく、旬のブランド、これからのブランドといってもいいくらいです。

クラシックな要素とモダンファッションを融合したネオトラッドと言われるスタイルは人とは違うファッションを好むファッショニスタからすれば絶対に知っておくべきブランドとなっています。

ETRO（エトロ）の代名詞ペイズリーパターンとは？

(出典:https://www.etro.com/) ペイズリー柄というのは、草花をモチーフに曲線的に柄が連続で繋がっているようなパターンです。
ペイズリーの形はゾウリムシやミドリムシなどの原生動物、植物の胞子、種子、菩提樹の葉、胎児などに例えられ、過去には宗教的な意味や象徴を持っていました。

エトロのペイズリーパターンというのは、創業者のジンモ・エトロが祖母の持っていたインドのカシミール柄のショールの紋様に感銘を受け、すでに存在しなくなっていたその紋様を復活させるために研究を重ね、再現したものです。

このペイズリーパターンを使ったテキスタイル、ホームコレクションが貴族や富裕層の間で大ヒットし、それが今のエトロの礎になったといえます。

そこからネクタイやストール、バッグなどの小物類にもおなじみのペイズリーパターンが使われるようになり、様々なアレンジがされたペイズリーのウェアもリリースされています。

「エトロ＝ペイズリー」というくらい浸透していて、まさにエトロのシグネチャーとなっています。

エトロの定番素材「アルニカ」

　 エトロはプレタポルテに進出する前にバッグなどの小物類からファッション分野にリーチしていきました。
その時にペイズリー柄のバッグを生み出したのですが、そのころから使われている素材がアルニカという素材です。

これが何かというジャガード織りでペイズリーパターンを表現した素材なのですが、よくみるとレザーに対してペイズリーをプリントしているのではなく、アイボリー、ターコイズ、オリーブグリーン、レッド、イエローの5色の糸を使って職人が織っているのです。

そして織り上げられたものを樹脂コーティングしているというのが「アルニカ」です。
ヴィトンのモノグラムの素材なども塩化ビニールコーテイングしてあるのですが、イメージとして近いですね。

レザーよりも肌触りが優しくて、しかもコットンと塩化ビニールのため軽くて丈夫。汚れにも雨にも強いというのが特徴です。

イタリアの職人の手によって手作りされているというところにもエトロのモノづくりに対する真摯な姿勢が表れています。

富裕層の御用達ホームコレクション

(出典:https://www.etro.com/) エトロは元々今のようなウェアやバッグなどのアパレルブランドというわけではなく、テキスタイルのメーカーでした。
テキスタイル工場の発展形として絨毯やカーテン、ソファといったインテリア領域に進出し、ペイズリー柄の製品によって貴族や富裕層の御用達となったのです。

なので、エトロのホームコレクションはラグジュアリーそのもの。
もし、高級感溢れる部屋を作りたいのであればエトロのホームコレクションを見てみるといいのではないでしょうか？
オリエンタルな香り漂う至高のコーディネートが出来ると思います。
ただ基本はテキスタイルなのでチェアやテーブルのようないわゆる家具は扱っていません。クッションや寝具などが中心ではあります。


ETRO（エトロ）は、エルメスやルイ・ヴィトンのようなトップラグジュアリーブランドと比べるとまだまだ知名度も低く、さらに一度ブレークしてしまったことによって現状とは異なるイメージを持たれ続けているブランドではありますが、明らかに他のブランドとは一線を画すような独自性を持っているブランドです。

新しいファッションスタイルに挑戦したい、個性を発揮したい、誰よりも目立ちたいなど他人とは一味違ったスタイルを目指す方からするとかなりツボにはまるブランドになるのではないかと思います。

ペイズリーと共に歩んだエトロの歴史

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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