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デザイナーストーリー

曲木技術の発明者

1871年にドイツのボッパルトで生まれたトーネットは、建具職人の下で修行した後、1819年に家具職人として自身の工房を立ち上げ、すぐに高度の技倆と高品質の家具が評判になり、地元以外にも広く知られるようになった。 1830年代に入ると薄い木板を接着した積層材を曲げることで家具を作り出す技術の研究を始めます。

（出典:http://ja.wikipedia.org/）

1836年に研究の成果として独自の曲木技法で、「Boppard Chair（ボッパルト・チェア）」と呼ばれる成型合板の製品を開発し、最初の成功を収めました。実はこの時点で特許を取得しようとしましたが失敗しています。

1942年にやっと「あらゆる種類の木材を化学的機械的方法で任意の形状と湾曲に曲げる」方法に対して特許が与えられました。つまり曲木技術に対する特許が成立したことを意味します。
この研究と実験、開発のおかげで手工芸が中心であった時代に量産化が可能な手法が登場したという意味での功績も非常に大きなものがあります。

TOHNET（トーネット）社の設立

1849年にすでに53歳になっていたミヒャエル・トーネットは5人の息子達と共に曲木家具を製造販売するためにトーネット兄弟社を設立しました。
これが現在のトーネット社の元になる会社になります。

1851年のロンドン万国博覧会で「ヴィエナチェア」を発表し、この椅子が銅賞を獲得した事で世界的に知られるようになります。


（出典:http://www.thonet.de/） さらに1859年に発表したモデル「No.14」はデザイン家具の古典とも言える存在になっており、19世紀の100年間で5000万脚も生産される大ヒットモデルとなりました。
シンプルなラインの麗美さと、個々のパーツを徹底的に共通化したことで今でも曲木椅子の象徴となっています。そしてこの椅子は1867年のパリ万国博覧会で、トーネット兄弟に金メダルをもたらしました。

現在でも「No.214」として生産されており、今も愛され続ける伝説の名作となっています。

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この記事を監修しているのは？

高級家具・インテリアリサーチ部門

元建築家や現役インテリアコーディネーターや家具販売店員で編成。
国内外の高級家具やブランドなどを徹底的にリサーチし、定番からまだ見ぬブランドや家具を発掘しています。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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