ディレクトワ―ル様式データ
- 年代:18世紀末
- 主な地域:フランス
ディレクトワ―ル様式の解説
フランス革命後、ルイ16世からナポレオンへと移行すると中の短い期間にフランスで流行した、繊細さ、簡素さ、厳格さを併せ持った様式です。
ディレクトワールとは、「執政官」の意味を持っています。
室内装飾
壁は、羽目板が続けて使われていたが、塗りやストライプの壁紙を使うなど、装飾モチーフはシンプルなものでした。
色使いは、ルイ15世、16世の時代とは変わり、強い色や革命の旗であるトリコロールに代表される強い対比が好まれました。
家具
ネオクラシック様式とアンピール様式の両方の要素が見られます。寸法や収まりの繊細さはネオクラシック様式が続いていますが、装飾モチーフには、フランスの王侯貴族が好んだものは嫌われ、革命の高揚した気分を表現するポンペイやエジプト時代の武器、鎧や盾などの戦いのシンボルや、農民たちの道具や、小麦の束などが使われました。
家具の形にも古代ギリシャ様式の影響が見られます。
クリスモスに見られるような椅子の背のそり、前脚は前方、後ろ脚は後方などのそりの採用が代表的な例です。
その後も、アートアイアンやブロンズ製の3本脚の台を持つものなど、家具の形はだんだんとギリシャ風のものが増え、アンピール時代へと伝えられていきます。