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名作データシート

• 作品名： Standard Chair（スタンダードチェア）
• 発表時期：1934 年
• デザイナー： Jean Prouve（ジャン・プルーヴェ）
• ブランド： Vitra（ヴィトラ）

（出典:http://www.vitra.com/）

まさに標準という名にふさわしいフォルム

スタンダードチェアは、木材と金属を組み合わせたチェアで全く質感の異なる素材を組み合わせながらも違和感なく表現されている名作チェアです。

ジャン・プルーヴェがナンシー大学都市のコンペがきっかけで、こういった木材と金属という組み合わせをデザインに取り入れることに挑戦していき、その中で1934年に生まれたのがスタンダードチェアです。

シンプルかつ明快なデザインは、まるで小学校の時に教室で座っていた椅子を彷彿とさせますが、デザインとしては非常に美しく、三角形に厚くかまえられた後脚とシンプルなスチールの前脚が計算され尽くした構造となっています。
この後脚によって人の体重がかかってもうまく力を逃がし、快適な座り心地が実現出来るのです。

スタンダードという名前の通り、まさに教科書どおりのような美しいフォルムと椅子とし持つべき機能が備わったこのチェアは業界標準となるような椅子でしょう。

金属と木材を組み合わせて作るチェアということで、後にロナン＆エルワン・ブルレックがスタンダードチェアからインスピレーションを得て、現代の代表チェアともいえるSteelwood（スチールウッド）を発表しました。
そういった意味でもスタンダードチェアは、脈々と語り継がれ、後世にも多大な影響を与えた名作と言えるのです。

そして、昨今ではスタンダードチェアSP版というものが発表されています。
このSPとは一見スペシャルバージョンかと思いきや、スペシャルではなくプライウッドで作られていた座面と背もたれ部分を強化プラスチックに変えたバージョンです。
「SP」はフランス語でプラスチックの座面を意味する略語なんだそうです。
SP版の方がオリジナルのプライウッド版よりも少し価格は抑えめになっているので財布には優しいです。

しかし、元々あったプライウッド版のスタンダードチェアは、2014年に廃版となるので、おそらくプライウッド版に関しては今後プレミアがついて価格が上がっていくのではないかと思います。

この記事を監修しているのは？

高級家具・インテリアリサーチ部門

元建築家や現役インテリアコーディネーターや家具販売店員で編成。
国内外の高級家具やブランドなどを徹底的にリサーチし、定番からまだ見ぬブランドや家具を発掘しています。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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