フィン・ユール デザイン賞とは?
フィン・ユール デザイン賞は、「家具の彫刻家」とも言われ、ハンス・J・ワグナー、アルネ・ヤコブセン、ボーエ・モーエンセンと共に北欧家具の4大巨匠にも数えられる伝説的な家具デザイナー、建築家または作家として活躍したフィン・ユールの多大な功績を記念してヴィルヘルム·ハンセン財団が毎年家具分野で素晴らしいデザインを残したデザイナーや企業に授与しているデザイン賞です。
ヴィルヘルム・ハンセン財団というのは、フィン・ユールの妻ハンネ・ヴィルヘルム・ハンセンが立ち上げた財団で夫であるフィン・ユールの偉大な仕事を讃えるために2003年にこうしたデザイン賞を始めたのです。
優勝者は日本円にして約300万円の賞金が贈られ、コペンハーゲンにあるOrdrupgaard Art Museumにて表彰式が行われます。
フィン・ユールは、世界一美しい椅子といわれる「No.45」をはじめ「ペリカンチェア」や「チーフテン」といった素晴らしいチェアを世に送り出してきた家具デザイン界で世界最高峰の巨匠です。このフィン・ユールの遺志を受け継ぐデザイナーに贈られる賞ですので、それは大変名誉なことです。
どんなデザイナーが受賞しているの?
過去には北欧を代表するような素晴らしいデザイナーがフィン・ユールデザイン賞を受賞しています。
2004年にはルイーズ・キャンベル、2007年にはセシリエ・マンツ、2008年にはロナン&エルワン・ブルレック、2010年にはキャスパー・サルト、2014年にはマリア・ウェッテルグレンなどが名を連ねています。
こうしてみると女性デザイナーの受賞が目立ちます。
2006年には家具ブランドとして北欧を代表するブランドPPモブラーも受賞しています。
フィン・ユールの家具はハンセン&ソーレンセンから名前を変えたワンコレクションが正規ライセンスをもって復刻を行っています。
偉大な北欧デザインの意志を受け継ぐ素晴らしいデザイナーをこれからも発掘してほしいですね。