ロッテルダム・デザイン賞とは?
ロッテルダム・デザイン賞は、オランダで最も有名なデザイン賞であり、かつ重要なデザインイベントです。
このデザイン賞は1993年にロッテルダム市議会によって創設され、1999年以来「Stichting Designprijs Rotterdam」によって2年に1回開かれています。
過去2年間にわたり、重要なプロジェクトや製品、研究開発を対象としてノミネートされます。
ロッテルダム・デザイン賞の使命は、「ダッチデザインに対しての議論を活性化し、ダッチデザインが社会に対して貢献ができるように促進すること」です。
ロッテルダム・デザイン賞を受賞することにより、共同主催のボイマンス・ヴァン・ヴェーニンゲン美術館の展示会において作品が展示されます。これは製品やプロジェクトの社会的認知度を上げ、現代的なデザイン動向の潮流に乗せるために非常に有益なプラットフォームとなりえます。
そういった意味でロッテルダム・デザイン賞を受賞するということは名誉や賞金と共に宣伝効果というメリットも享受できるのです。
どうやって選定されるの?
2011年以来、ロッテルダム・デザイン賞はアートディレクターのジョアンナ・ファン・デル・ザンデンの指揮の下、スカウトによる推薦式のノミネートとなっています。要するに自分で横暴することが出来なくなっているのです。
5人のスカウトはそれぞれ各デザイン分野で活躍する人物ですが、彼らが詳細な検討を行い、それぞれ3つのプロジェクトを指名するのです。
そしてノミネートされたプロジェクトの中から、国際的な3人の審査員によって審査されます。
審査員はアリス・ローソン、スーザン・スゼナシー、リック・ポウナー、パオラ・アントネッリといった評論家からインゴ・マウラー、ブルース・マウ、パトリシア・モローゾといったデザイナーまで幅広く選ばれており、厳格な審査が行われます。
近年ではドローグ・デザインを中心としてマルセル・ワンダースやリチャード・ハッテン、ユルゲン・ベイ、ヘラ・ヨンゲリウスといったオランダを牽引する世界的デザイナーが多数出てきているのでダッチデザインがとても盛り上がっています。
Moooi(モーイ)というとても面白いブランドもあるので、ダッチデザインからは目が離せません。
こうしたオランダ国内で行われるデザイン賞から新しいダッチデザインの雄が生まれてくるのでしょう。