アジアデザイン賞とは?
アジアデザイン賞(DFA)は、2003年に香港をアジアのデザイン拠点として位置づけるべく香港デザインセンターの主催によって開始された世界的なデザイン賞です。
文化的視点、継続性、伝統と技術、アジア社会への影響度の4つの観点で優れたデザインを評価するデザイン賞となり、レッドドットデザイン賞やiFデザイン賞、グッドデザイン賞といった世界のデザイン賞と肩を並べるべく飛躍的な進化を続ける中国を含むアジア市場にフォーカスしたユニークなデザイン賞です。
世界の20カ国以上から応募があり、1000件以上のエントリーがあることを考えるとかなり規模の大きなデザイン賞ということがわかります。
これだけの応募の中からグランドアワード(大賞)、文化省やテクノロジー賞などの特別賞、金賞、銀賞、銅賞、メリット賞といった各賞が18の分野から選出されます。
香港デザインセンターって?
香港デザインセンター(HKDC)は、香港特別行政区政府、香港ジョッキー・クラブの全面的な支援を受け2001年に香港で発足した独立非営利団体です。HKDCは、「デザイン」と「イノベーション」を通して社会的幸福を促進することを使命とし、香港をアジアの優れたデザイン拠点として確立することを目的としています。毎年、デザインに対する知識を高め、情報や経験の交換交流、新たな事業機会のためのプラットフォームとしてのデザイン総合イベント「ビジネス・オブ・デザイン・ウィーク(BODW)」や、アジアデザイン賞(DFA)、DETOURを香港にて開催しています。
過去にはどんな作品が受賞しているの?
2014年を見てみると、10個の大賞が選ばれ、日本からはJVCケンウッドの「Forest Notes」とヤマハの「SILENT Brass」が大賞を受賞しています。また、USからナイキのシューズやLenovoのThinkpadも受賞しており、必ずしもアジアからの応募に限っているわけではありません。
2010年だとダイソンの羽のない扇風機「Dyson Air Multiplier fan」やアップルの「iPad」、SANYOの「エネループ」クレハの「NEW Krewrap」などが大賞を受賞しています。
アジアの企業によるデザインももちろん受賞はしているのですが、アジアデザイン賞の特徴としては、結構テクノロジーよりの作品、要するに生活を激変させるようなインパクトをもったテクノロジーに対して高い評価をしているように思います。
そういう意味では、アジア諸国に受賞が偏っているわけではなく、米国や欧州の企業からの受賞もかなり目立ちますね。