ドイツデザイン賞とは?
1982年にドイツ連邦の公式デザイン賞として連邦経済省によって創設された賞で、以前はドイツ・プロダクトデザイン賞という名称でしたが、現在ではドイツデザイン賞に名称が変更され、ドイツデザイン協議会によって運営されています。
ドイツデザイン賞を受賞するのは、非常に狭き門でまずノミネートされるためにはiFデザイン賞やレッド・ドットデザイン賞といったドイツ国内で開催されている他のデザイン賞を受賞していることが条件となります。
条件の段階でかなり敷居が高くなっているというわけです。なのでノミネートされるだけでも十分に名誉なことなのですが、さらにその厳しい条件を潜り抜けたうえで各州の経済省および関連機関が審査を行うため受賞するのが本当に難しいです。
しかも他のデザイン賞は毎年行われることが多いのですが、2年に1回しか行われないため、さらに敷居は上がります。
こうした非常に難易度の高い賞であるがゆえに「賞の中の賞」と表現されるほどなのです。
どういった分野が対象になるの?
対象は大きくは建築やパッケージデザイン、展示会デザイン、ブランドイメージといったエクセレントコミュニケーションデザインと家具、キッチン、バス、照明といったエクセレントプロダクトデザインに分かれており、それぞれのカテゴリの中で審査が行われます。
審査員は、大カテゴリごとに20人前後が毎年選ばれ、著名なデザイナーや建築家、評論家、学者など多様なメンバー構成となっています。
どんな人が選ばれているの?
ドイツデザイン賞には、グランプリとニューカマーの2つの大きな賞があります。
グランプリは優れたデザインや製品、プロジェクトでデザインシーンに大きく貢献した個人に贈られるものです。
これまでには、ニルス・ホルガー・モーマンやハルトムット・エスリンガーなどが選ばれています。
また、ニューカマーは偉大な若い才能を発掘するための賞です。
フロリアン・ボーン、クリスチャン・ザンゾッティなど次代を担う若手デザイナーが選出されています。
賞の中の賞と称されるドイツデザイン賞ですが、やはり国内の賞を受賞しないとノミネートすらされないというだけに非常に格式の高い賞になります。