名作データシート
- 作品名: The Chair(ザ・チェア)
- 発表時期:1949 年
- デザイナー: Hans J Wegner(ハンス・J・ウェグナー)
- ブランド: PP Mobler(PPモブラー)
(出典:http://www.pp.dk/)
大統領選でも使われたウェグナ―の最高傑作
ザ・チェアといえば、ハンス・J・ウェグナ―の椅子の中でも最高の作品との呼び声の高い逸品です。
なぜこの椅子が最高の作品とまで言われているかというと1960年のアメリカ大統領選にてジョン・F・ケネディとリチャード・ニクソンのテレビ討論会で使用されたからなのです。
大統領選のテレビ放送で使われた椅子となればたちまち全米中の話題になるというのは想像に難しくありません。
こうしてウェグナ―の最高傑作となったザ・チェアですが、実は発表当初はこれほどまでに脚光を浴びるとは思いもよりませんでした。
1950年のコペンハーゲンの展示会でヨハネス・ハンセンから発表されたのですが、見て頂ければ分かる通り非常にシンプルです。
もちろんアームから背もたれにかけての美しい流線形、職人の1脚1脚丹精をこめて作り上げられたジョイント部などのディテール、高級無垢材を使用した木の質感と温かみと今見れば非常に作品である事は間違いありません。
しかし、当時はこのあまりにシンプルすぎるデザインがアンデルセン童話の「みにくいアヒルの子」のようだと揶揄され、展示会では用意しておいた4脚すら売れませんでした。
不遇の時代から最高の栄誉へ
しかし、この全く人気の出なかった椅子にひそかに着目していたアメリカ人がいたのです。
彼は、コントラクト用として300脚の注文をしました。しかし、手作りで1脚1脚製作していたためとてもこの大量生産の依頼は受けられず、なくなく断ることになってしまいました。
そして、それから10年あの大統領選にて使用されることで爆発的な人気を得ることになったということです。
もともとこのチェアはラウンドチェアと名付けられていたのですが、大統領選の後、「椅子の中の椅子」という意味でザ・チェアという愛称で呼ばれ世界中の憧れの的となったのです。
最高品質のチェア
ザ・チェア最大の魅力は、アーム部分と背もたれを完璧に接合したフィンガージョイントの部分をアクセントとして見せつつ、全体としては優美な曲線を描く「笠木」の部分と言われていますが、発表当初は背の部分に籐が巻かれていました。
これは何故かというとフィンガージョイントが見えることをウェグナ―自身が嫌がり隠していたからです。
現在では、このフィンガージョイントが美しいという認識がなされており、この藤の部分は取り払われていますが、面白いものでデザイナーの想いとこの椅子を見た世の中とは全く正反対の意見、感覚を持っていた事になります。
今ではヨハネス・ハンセンではなく、PPモブラーよりオリジナルの「PP501」と座面がPVCレザーになった「PP503」が販売されています。
ヨハネス・ハンセン社の印が刻まれた当時の「The Chair」は、希少なヴィンテージ家具として評価も高く、世界中のウェグナーファンなら一脚は手に入れたいと願うお宝椅子となっています。
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