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アムステルダム市立美術館 Stedelijk Museum Amsterdam

アムステルダム市立美術館とは?

アムステルダム市立美術館は、オランダのアムステルダムにある現代美術を取り扱う美術館です。
絵画、彫刻、素描、版画、写真、映像、インスタレーション、工業デザイン、グラフィックなど様々な分野の作品が常設展示されており、特別展なども多数開催されています。
コレクションは、特に20世紀後半から、21世紀初頭にかけての近代・現代美術が中心となっており、その数は9万点以上とオランダでもトップクラスの近代美術のコレクションを保有しており、ゴッホ、モネ、ルノワール、ワシリー・カンディンスキー、エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー、マルク・シャガール、アンリ・マティス、ジャクソン・ポロック、カレル・アペル、アンディ・ウォーホル、ウィレム・デ・クーニング、マルレーネ・デュマス、ルーチョ・フォンタナ、ギルバート&ジョージなど素晴らしい作品を見ることが出来ます。

アムステルダム市立美術館の歴史

1874年に設立されましたが、当初はアムステルダム国立美術館の中に併設されていました。
オリジナルの建物が完成したのは1895年で建築家アドリアン・ヴィレム・ヴァイスマンによって設計されました。
設立には、S.A. Lopez Suasso-de Bruyn夫人や、銀行家C.P. van Eeghenの相続人などの資金援助を受け、また美術品の寄贈も受けていましたが、1909年から美術品の収集を始めP.A. Regnalutからジョルジュ・ブラック、シャガール、カンディンスキー、パブロ・ピカソなどの作品を寄贈されています。

1934年には現代応用美術館も併設され、マルセル・ワンダースエットーレ・ソットサススタジオ・ヨブといった現代を代表する一流デザイナーの作品も多数コレクションされています。

1940年代から50年代にはキルヒナーやマティスの作品も収蔵され、デ・ステイルやロシア構成主義、バウハウスといった国際的な流れの作品もコレクションに追加されています。
アムステルダムの代表的な展示品コブラコレクションはこのころに始まり、現在でも美術館の中核を担っています。
その後は1960年代には時代の流れにのってニューヨークの作品を、1970年代にはビデオアート1980年代には南米の作品などもコレクションするようになります。

2008年から大規模改修工事が始まり、一時壁のない美術館などと呼ばれたりしましたが、2012年には新しい建物がオープンしています。

「宙に浮くバスタブ」と表現される建物

もともとは1895年にA.W.ワイズマンによって、赤レンガに白い砂岩の帯がめぐり、頂部にはピラミッドのような形の小塔を冠したネオルネサンス様式で設計されオランダ近代美術のメッカとして高い認知度を誇っていました。
それが2012年に改装され、「宙に浮くバスタブ」がオープンしました。

なぜにバスタブ?と思われるかもしれませんが、見てみると「なるほど」と納得します。
本当にバスタブが宙に浮いているかのようなデザインなのです。
1階がガラスに覆われていて、大きなバスタブのような建築物がまさに浮いています。
このバスタブの大きさは100m x 25mで非常に巨大な建造物ですが、なんと6箇所のみで支持されるメガストラクチャとなっています。
素材は、日本の帝人グループが開発した素材で、アラミド繊維と炭素繊維による複合素材となっており、とっぴなデザインに見えますが、実は最新化学技術とデザインの見事な融合から生み出されているのです。

あまりに奇抜なデザインのため、アムステルダムの景観を無視したデザインという批判もあるようですが、一方で賞賛する意見も多数あるようです。
確かに独特のデザインはひとくせもふたくせもあるので馴染めない人もいてもおかしくはありません。


アムステルダム市立美術館は、オランダを代表するデザイナーによる家具デザインも多数展示されており、近代・現代のコレクションとしてはオランダ屈指の美術館です。
ぜひ訪れてこれらの素晴らしいコレクションを堪能してください。



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