ケルン国際家具見本市とは?
(出典:http://www.imm-cologne.com/)
ケルン国際家具見本市(ケルン・メッセ)は、世界最大規模の家具見本市として、4月にミラノで行われるミラノサローネと双璧をなす重要な家具見本市です。
毎年1月にドイツのケルンで開催され、約1200のメーカーが出展し、世界100カ国以上から12万人以上もの人が訪れます。
その歴史は1949年にまで遡り、ミラノサローネよりも10年以上も前に開始され、現在まで65年も続いているという歴史ある一大イベントになっています。
近年では「Living Interiors」と「Living Kitchens」が隔年で家具見本市と同時開催されており、ますます盛り上がりを見せています。
見本市と言う性質上、価値ある商品を求めるバイヤーと一般来場者の両方にとって家具、インテリア、キッチン関連製品を同時に見られるという大きなメリットがあります。また、双方の出展者にとっても相乗効果を見込める理想的なビジネスプラットフォームとなっています。
ケルン国際家具見本市の魅力
(出典:http://www.imm-cologne.com/)
ケルンメッセの見どころはなんといってもドイツの家具メーカーがこぞって新作を発表する事にあります。
ソファに強みを持つCOR(コア)、ヨーゼフ・ホフマンの名作家具の復刻で知られるWITTMANN(ヴィットマン)やアイリーン・グレイの名作家具で知られるClassiCon(クラシコン)、ドイツの老舗ブランドWalter Knoll(ウォルター・ノル)などドイツの一流家具メーカーの新作がいち早く見られるというのが魅力です。
また、Cassina(カッシーナ)、B&B ITALIAやMinnoti(ミノッティ)、PORADA(ポラダ)といったイタリアブランドもミラノサローネとはまた違った雰囲気を醸し出してくれます。
会場では毎年「ダス・ハウス」と呼ばれる企画が行われますが、毎年1人「今年のデザイナー」と言う事でケルン・メッセが選出します。
2012年はイギリス人のドシィ・レヴィンで、2013年に選出されたのはイタリア人デザイナーのルカ・ニケットでした。
過去にはカンパーナ・ブラザーズや日本人の深澤直人も選出されています。
このダス・ハウスに起用されるのは、デザイナーにとっては名誉な事でしょう。会場で自分の理想の家をつくり、千点以上に及ぶ家具、食器、インテリア小物、キッチン、バスを選び、実際に展示ができる訳ですから、デザイナーとしての力量やセンスを存分に発揮できます。
そして来場者にとってみてもコンセプチュアルなアート展示よりも既にあるものを展示するダス・ハウスはより具体的でよりリアルな体験になるに違いありません。
日本からの出展が近年ではCONDE HOUSE(カンディハウス)ぐらいしかないのが残念なところですが、こうした世界の最新トレンドの発信や様々な企画からインテリア業界関係者にとって非常に重要なイベントとなっています。