アートバーゼルとは?
(出展:https://www.artbasel.com)
アートバーゼルは、1970年から始まったスイスのバーゼルで開催されている世界最大規模のアートフェアです。
絵画、デッサン、彫刻、インスタレーション、写真、パフォーマンスやビデオなど、あらゆる形の造形芸術を含むこのアートフェアは、出展数で4000、来場者が7万人を超える超大型のイベントとなっており、スイスから始まったアートバーゼルというブランドがすでにグローバルに浸透し、アメリカで開催される「アートバーゼル・マイアミビーチ」、そして香港で開催される「アートバーゼル・香港」とヨーロッパの枠を超えてアメリカ、アジアにまでその影響力を広げています。
(出展:https://www.artbasel.com)
アート・バーゼルとひとことに言っても、その中では実に様々なイベントが開催されており、Art Unlimited(アート・アンリミテッド)という名前のとおり巨大なアート作品が展示されるスペースであったり、Art Parcours(アート・パークール)という著名、若手問わずデザイナーが行う屋外でのインスタレーションイベント、Art Features(アート・フィーチャーズ)と呼ばれるテーマに沿った企画展、Art Basel Conversation(アートバーゼル・カンバセーション)というアート業界の中心的人物とのディスカッション、Art Film(アート・フィルム)と呼ばれる映画の上映会です。
こうした様々なイベントや展示を通して、アーティスト、バイヤー、メディア、コレクターなど業界関係者がそれぞれに交流を持ち、活発な意見を交換し合う出会いの場として非常に注目を浴びています。
(出展:https://www.artbasel.com)
そして、このアートバーゼルが世界的に見てもとても重要なアートフェアと言われるには理由があります。
それは、出展するためにはとても厳しい審査があるからなのです。
アートバーゼルへ参加できるということは、細分化された分野において、その分野での最高レベルに位置づけられているということを表します。そしてアートバーゼルに参加することによって出展者自体の業界における格付けも間違いなく上昇するのです。
さらにアートバーゼルのブランド価値向上と国際化が進展していく中で、競争率が上がり、ますますその審査は厳しくなることでより一層その価値は高まっていっているのです。
こうなると何がなんでもアートバーゼルに出展したいという気持ちが湧いてくるでしょう。
アジアでも盛り上がりを見せるアートバーゼル
(出展:https://www.artbasel.com)
アメリカのマイアミビーチはすでに10年以上の歴史がありますが、アートバーゼルが香港にきたのは2013年からです。これに伴ってアジアでもアート・バーゼルのブランドが急速に高まっており、最初の年で245ものギャラリーが出展されました。
しかもこのうちの半分がアジアからの出展であり、本家スイスのアートバーゼルの出展数が300ということを考えると初年度からこの盛り上がりはすさまじいものがあります。ヨーロッパからもトップギャラリーが参加しており、アジアの主要なアートコレクターもほぼすべての人が来場していたほどです。
また、アジア市場に進出したいと願う若手のアーティストも積極的に参加していました。
アートバーゼルはもはや国際的なアートイベントとしてそのブランドを全世界に知らしめており、今後は香港を中心にアジアでもより強固に根付いていくことでしょう。
日本からもこうしたアートフェアに積極的に参画し、存在感を発揮して欲しいものですね。