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名作データシート

• 作品名： Coconut Chair（ココナッツチェア）
• 発表時期：1955 年
• デザイナー： George Nelson（ジョージ・ネルソン）
• ブランド： Herman Miller（ハーマンミラー）

（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/）

20世紀のモダンデザインのアイコン

ココナッツチェアは、ハーマンミラーのデザインディレクターとしてイームズ夫妻と共に同社を無名の家具ブランドから世界を代表するブランドへと大変貌させたジョージ・ネルソンが1955年にデザインしたチェアです。

その名が示す通り、ココナッツを割った殻のようなデザインが特徴的です。
一見硬い印象がして座り心地が悪そうにも見えますが、このココナッツチェアを開発するコンセプトが「ラウンジチェアの快適性を保ちながらも自由に身動き出来る」という事でした。実際座ってみると浅い座面で深く沈みこむようなことはなく、それでいてどのような体勢で座っても体に上手くフィットします。

厚みのあるひと続きの発泡ゴム製クッションがしなやかに体に溶け込み、上質なレザーが柔らかい肌触りで、背もたれ部分の長さがゆったりと背をもたれられる長さになっているので驚くほどのリラックス効果を生み出しています。
ゆっくり座りながらコーヒーを飲み、ちょっと新聞、ちょっとパソコンなどと自由に身動きが出来てしまうのです。

そしてこの斬新なデザインですが、現在ならば分からなくもないですが1950年代のアメリカでこのデザインを実現しているのです。ある意味このチェアがアメリカモダンデザインを変えたと言ってもいいくらいにインパクトある作品で20世紀のモダンデザインのアイコンといえる程の名作です。
もちろんこれだけの名作なので世界中の数々の美術館に永久コレクションされています。

現在でもハーマンミラーで製造されているココナッツチェアは、ジョージ・ネルソンがデザインした通りそのままとなっており、素材やディテールに一切変更がありません。
そのことから考えても1950年代にデザインされたこのチェアは完成しきっていたということです。

ココナッツチェアは、ホテルや商用施設などけっこういろんな所に置かれていますので見つけたら一度座ってみて下さい。想像以上に体になじむ事に驚きます。

この記事を監修しているのは？

高級家具・インテリアリサーチ部門

元建築家や現役インテリアコーディネーターや家具販売店員で編成。
国内外の高級家具やブランドなどを徹底的にリサーチし、定番からまだ見ぬブランドや家具を発掘しています。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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