名作データシート
- 作品名: PANE Chair(パンの椅子)
- 発表時期:2006 年
- デザイナー: Tokujin Yoshioka(吉岡 徳仁)
- ブランド:
(出典:http://www.tokujin.com/)
椅子を焼き上げるという大胆な発想
2006年のミラノサローネで衝撃的なインスタレーションを発表した吉岡徳仁。
透明なファイバーが彩る幻想的な空間の中でデビューしたのがこのPANE Chair(パンの椅子)です。
PANE(パーネ)とは、イタリア語でパンを意味します。
見た目はスポンジのようにふわふわとしているようだが、よく見てみるとツヤツヤの白い繊維が無数に絡まりあってカタチを創り出しています。
今までにない新しい発想
この椅子のおもしろいところは、その作り方です。
半円柱の紙筒の中に繊維の塊を入れ、104℃に熱した窯で焼き上げるのです。こうすることで繊維が椅子のカタチを記憶し、そのフォルムを創り出すという仕組みです。
この椅子が「パンの椅子」と聞いてパンの形と似ていないと思った方もいるかもしれませんが、パンの椅子の由来は、まるでパンを焼き上げるかのようなその製造方法にあるのです。
この焼き上げるという方式を考え出すのに実に3年の歳月を費やしたと吉岡徳仁も語っているように、硬い物質で強度を創り出すのではなく、むしろ小さな繊維を組織化し力を分散させることで強度を引き出しています。
こうした今までにない全く新しい発想を具現化するために試行錯誤を繰り返し、まるで空気に座っているような不思議な感触と座り心地をもつパンが焼きあがったのです。
吉岡徳仁は、長年イタリアで活動を続けてきていますが、そのイタリアという国が食や調理という発想を彼に与えたのではないでしょうか。
生活の中に当たり前にある窯や焼き上げるという工程が彼にインスピレーションを与えていたとしても不思議ではありません。
そして、焼き上げられるパンにはひとつとして同じカタチや焼き具合はないように、PANE Chairも窯の温度や湿気、火加減など環境によってその形状が変わります。
そうした偶然が生みだす産物というものもこの椅子の魅力のひとつかもしれません。
このPANE Chiarは、その魅力的なデザインと新しい発想が評価され、パリのポンピドゥーセンターやニューヨーク近代美術館などで永久コレクションに選定されています。
PANNE Chair(クリームパンの椅子)
また、この繊維で出来たPANE Chairをカスタマイズし、スチールとポリウレタン製フレームをファブリックで覆った「PANNE Chair」をイタリアのビッグブランド「MOROSO(モローゾ)」が発表しています。
PANNEはイタリア語で「クリーム」を意味し、パンの椅子からクリームパンの椅子に変わっています。
この記事を監修しているのは?
高級家具・インテリアリサーチ部門
おすすめのデザイナーズインテリアショップ
neruco | MoMA STORE | SEMPRE.jp |
ベッド、マットレス、寝具ではネットショップ断トツのNO.1!快適な眠りを求めるならまずはnerucoを見ておくべき。 | ニューヨークのMoMAの永久コレクションを販売するショップとして、ここでしか手に入らない限定品も多数あり! | 都内に6店舗を構えるライフスタイルコーディネートショップ。実際に店舗でコーディネートを見られるのが嬉しい! |
コスパで選ぶ人気スタイル3トップ
モダン | 北欧 | アジアン |
デザイナーズ家具に負けない高いデザイン性とオリジナルだからこその圧倒的なコストパフォーマンス! | 衝撃のMAX80%OFF!欲しかった北欧家具を手に入れるならKAGU350は外せない! | モダンアジアンの雄としてアジアン家具の域を超えたファッショナブルなコーディネートであなたの部屋を劇的に変える! |
おすすめ製品の紹介
Supported by 楽天ウェブサービス
商品情報の提供は楽天ウェブサービスを使用して、楽天商品情報を表示しています。