名作データシート
- 作品名： Tongue Chair（タンチェア）
- 発表時期：1967 年
- デザイナー： Pierre Paulin（ピエール・ポラン）
- ブランド： Artifort（アーティフォート）
- 出典:http://www.artifort.com/
（出典:http://www.artifort.com/）
舌をイメージした彫刻的名作チェア
タンチェアは、その名前の通り「Tongue＝舌」ということで、そのフォルムが舌にそっくりなのでタンチェアと呼ばれています。
ピエール・ポランの作品ですが、彼の作品はこのタンチェアを筆頭としてリボンやオレンジ、マッシュルームなど何かをモチーフにした非常に彫刻的要素を含んだフォルムの作品が多いのが特徴的です。
このタンチェアは、そういった何かをモチーフにした作品の中でも最も特徴的でユニークな作品です。
椅子といえば座面があって、背もたれがあって、脚があってというイメージですが、このタンチェアには脚がありません。
地面に直接置いて、その上に座るスタイルなのですが、日本には昔から座布団に座るという文化がありますので日本の住環境にはマッチする家具だと思います。
見た目は少しグロイ？ようなデザインかもしれませんが、座り心地に関してもしっかりと追求しており、腰とひざの部分の絶妙なカーブがしっかりとポイントを押さえてくれます。
また、ポイントによってウレタンフォームのクッションの厚みが違うのも工夫されている点で、そのおかげで体を支えるカーブとともに快適な座り心地を実現しています。
また、この椅子は見た目とは裏腹に軽いというのもいいところです。
約9kgなので女性でも持ち運べるレベルの重さです。
床に接している面が大きく汚れやすいというところがありますので、軽くてすぐに動かせるというのはよく考えられているなと感心しました。
家庭用でも3つも4つも買うというのは、この椅子の特性上あまりないかもしれませんが、スタッキングも出来るので軽いという事も考えるとスタッキングして掃除をするというところまで考えられているのかもしれません。
デザイン面での芸術性もさることながら、機能性までしっかり考えられてデザインされているところが名作たる由縁ですね。
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