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ジバンシィをこよなく愛したセレブ

ジバンシィ最大のミューズはオードリー・ヘップバーン

(出典:https://www.givenchy.com) ジバンシィを着るセレブと聞いて最も最初に名前が浮かぶのは間違いなくオードリー・ヘップバーンでしょう。
オードリーとジバンシィが出会ってからつねにオードリーはミューズであり、その存在は良き友人、スタイルの体現者として無くてはならない存在だったのです。

オードリーとジバンシィのクリエイティブなコラボレーションは、同盟を結んでいるというほど強固なものでした。
ジバンシィがその服に込めたメッセージをオードリーがスタートしてスタイリッシュに着こなし世界に向けて発信していったのです。

このコラボレーションが女優オードリー・ヘップバーンのファッションモデルやコレクション解説者としての才能を開花させたということにも繋がりました。

ジバンシィがオードリーに助けられたというのはもちろんありますが、その逆にオードリーがジバンシィに助けられていたという意味では、このコンビはまさに最高の相性となっていたのです。

オードリーとの運命の出会い、、しかし

(出典:https://www.givenchy.com) ジバンシィとオードリーの最初の出会いは1954年のオードリー・ヘップバーンの主演映画「麗しのサブリナ」にまで遡ります。
この映画衣装デザインを手掛けたジバンシィが担当し、アカデミー賞衣装デザイン賞を獲得しました。
今でこそ麗しのサブリナはジバンシィのデザインとして当たり前のように語られていますが、当時の状況は少し違っています。

実はこの映画では当然表示されるべきジバンシィのクレジットが排除され、パラマウント社の衣装デザインを仕切っていたイーディス・ヘッドが賞を受け取り、ジバンシィへの感謝すら発しなかったのです。
しかし、この映画がアカデミー賞を受賞できたのは、紛れもなくジバンシィのデザインした2着の衣装によるものでした。
ひとつは輝くように美しい花柄のロングスカート、もうひとつは黒いカクテルドレスでオードリーのニーズに応えてデザインされたものです。

この2つは「サブリナ・デコルテ」と「サブリナ・ドレス」として有名になり、衣装メーカーがこぞって真似をしたのです。
このときジバンシィはサロンをオープンしてからまだ2年目の駆け出しであり、当時は何か抗議をしたり、異議を唱えたりということはありませんでした。
後にイーディス・ヘッドが亡くなってから自身がデザインしたものだと発表したのです。

現在「麗しのサブリナ」はジバンシィの衣装として有名になっていますが、裏側にはこうしたエピソードが有りました。

代表作は「ティファニーで朝食を」のリトルブラックドレス
ジバンシィとオードリーの関係において最も有名で、代表作として名が挙がるのは、映画「ティファニーで朝食を」の冒頭でホリー・ゴライトリーが身につけたリトルブラックドレスで間違いありません。

これはまさにファッション史にその名を残す名作と言われるほどのもので、「1ミリメートルの違いですべてが決まる」というほど完璧なフォルムでした。

ファーストレディもお気に入り

(出典:https://www.givenchy.com) オードリー・ヘップバーン以外にもうひとりジバンシィに大きな影響を与えた人物としてあげるならば、それはジョン・F・ケネディ元大統領夫人だったジャクリーン・ケネディでしょう。

ジャクリーンは、ジバンシィがサロンをオープンしたてのころ、彼女がまだ学生だった時代から熱心にジバンシィのサロンに通っていました。

彼女は、元モナコ公国妃のグレース・ケリーとともにファッションブランドの歴史を語る上でよく登場する人物です。
ジバンシィやバレンシアガのようなフレンチファッションを好んだため、オートクチュールブランドに密接に関わっていますが、アメリカ大統領夫人になったあとも、こうしたファッションを好んだためマスコミから批判を浴びていたことも事実です。

こうした批判があったので、ジャクリーンはフランスの服を着ないと公式発表し、それによってジバンシィとの関係はなんとか保ったものの、お忍び用としてしかジバンシィを着れなくなってしまいました。

ただ、この公式発表を出したのと同じ年にケネディ家のフランス公式訪問があったため一時的にフレンチファッションを着ることを免除されました。
選んだのはもちろんジバンシィで、ウールのピンクドレスとロングイブニングドレス、そしてオペラコートを仕立てたのです。

この衣装を身にまとったジャクリーンはまるで妖精のような美しさで、フランス文化に敬意を払いながらも、若さと魅力を存分にアピールすることができたのです。

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この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
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