GIVENCHY ジバンシィ
ビジネス面でも才覚を発揮したデザイナー
プレタポルテの先がけのとなった高級既製服の展開
(出典:https://www.givenchy.com)
ユーベル・ド・ジバンシィという人物は非常に優れたクチュリエである一方で、ビジネス面でもその才能をいかんなく発揮した人物です。
彼はジバンシィという帝国を1952年の創業から1987年にLVMHに買収されるまで、デザイン面だけでなく経営面に関してもコントロールしてきたのです。
彼のビジネスマンとしての才覚を理解する上で、ひとつ重要なキーファクターとなるのは高級既製服というプレタポルテの先がけとなった考え方を世に広めたことです。
ジバンシィがデビューした1950年代にはまだプレタポルテ(既製服)という考えは、こうしたハイファッションの常識とはなっておらず、お得意様に向けたオーダーメイドのオートクチュールが当然となっていました。
しかし、ジバンシィはデビューからすぐに「セパレート」を発表し、セパレートこそが高級既製服という概念を世に広めるきっかけとなったのです。
しかもこのセパレート、そして高級既製服というアイデアは偶然生まれたというわけではなく、ジバンシィがスキャパレリのもとで修行を行っていた時代からアイデアを温めていたというから驚きです。
デザイナーが手がける既製服というコンセプトは、ヨーロッパだけにとどまらず、海を超えてアメリカにまで広がり、高級ブティックや衣料品店をあり方そのものをカエルほどのインパクトがありました。
ただ、この高級既製服というアイデアも最初からうまくいったわけではありません。
1950年代の後半に有名メーカーがジバンシィのデザインを再現したものの、生産体制が追いつかず失敗に終わっています。
しかし、1968年に「ジバンシィ・ヌーベル・ブティック」がオープンしたのをきっかけに軌道に乗ったのです。
このときはジバンシィ自身もブティックに赴いて接客にあたるという取り組みようでした。
現在ではオートクチュールよりもプレタポルテコレクションがブランドの売上を左右するのが当たり前のようになっていますが、ジバンシィが始めた高級既製服がプレタポルテの走りとなったのです。
ビジネスの手腕を決定づける海外展開の加速
ジバンシィは経営者としても本当に一流でした。
高級既製服が成功を収めていましたが、オートクチュールの方でもしっかりと好調を維持し、その知名度を高めていきました。
そして、フランス国内、ヨーロッパだけにとどまらず海外への展開を積極的に推し進めました。
その手法というのは、まさに王道といった感じで、まず販売店のバイヤーやメーカーを通して地盤を固め、次に既製服、そしてライセンス契約を結び、着実にジバンシィブランドを現地に浸透させ、根付かせていったのです。
特に日本とアメリカではライセンス契約で製造権を現地メーカーに付与していたので、莫大な利益を上げることに成功しました。
ある意味ライセンス契約というのは諸刃の剣で莫大な利益とともにブランドイメージの陳腐化を招く可能性を内包しているのですが、ジバンシィの場合はそこまでブランドイメージの低下という事態に陥っていないことを考えるとライセンス権付与もうまく立ちまわっていたのでしょう。
そして、ファッションだけではなくアクセサリーから香水、化粧品に至るまでアイテムの充実をはかり、全てのものがジバンシィいけば揃うというイメージを作り上げました。
こうしてジバンシィは経営者としても優れた才覚を発揮していったのです。
クチュールブランドらしい香水のヒットでさらなる成長
(出典:https://www.givenchy.com)
ジバンシィブランドを世界に大きく広げた立役者として香水があります。
1957年にパルファム・ジバンシィを立ち上げ、翌年に発表した「ランテルディ」によってその名を轟かせました。
ランテルディは、オードリー・ヘップバーンが自分に合う香水が見つからずに嘆いていたところに、そっと手を差し伸べるように捧げられた香水でそのプロモーション効果は絶大なものがあったのです。
もともとジバンシィの兄ジャン・クロードを経営者として小さくスタートしたパルファムでしたが、このヒットを機に香水からオードトワレ、化粧品などに加え、メンズ用の商品も投入し、着実に業績を伸ばしていきました。
男性用では香水とコロンをブレンドした「ムッシュ・ド・ジバンシィ」がまだまだ本格的な香水を使うことにためらいを感じていた男性から高い支持を集め、大ヒット商品となりました。
クリスチャン・ディオールもそうですし、ココ・シャネルもそうですが、ファッションと香りというのはとても深い関係があるので、クチュールブランドがこうした香水で成功するというのは既定路線ですね。
ファッションの垣根を飛び越えた活動
(出典:https://www.givenchy.com)
最近ではアルマーニカーサやフェンディカーサなどファッションブランドがインテリアデザインを手がけることも多くなってきていますが、ジバンシィもそうしたインテリアデザインを手がけています。
代表的なのは、1977年のブリュッセルのヒルトンホテルの改装。
ジバンシィがコレクションで愛用しているカラーとしても有名なクリーム色、ダークブラウン、藤色、ブルー、翡翠色を使い、ホテルの5階分を色鮮やかにデコレーションしました。
インテリアファブリック業界にも進出し、壁紙やテーブルウェアなどもデザインしています。
さらには自動車の内装までも手がけています。
建築家やプロダクトデザイナーが自動車デザインを手がけることはよくありますが、ファッションデザイナーがこの領域にまで進出しているというのはほとんどありません。
フォードの「リンカーン・コンチネンタル・マークV」の内装を手がけ、非翠色のレザーを用い、ジバンシィのサインとブランドマークが刻印された内装はエレガントそのものでした。
他にも日産ローレルの限定者の内装デザインも手がけるなど多彩な才能を発揮したのです。
ジバンシィはファッションデザイナーとして、数多のクチュリエの中でもトップに君臨するような大物です。
しかし、デザインはできても、経営はできないというデザイナーが多いのに対し、ブランドを発展させるための経営面でも手腕を発揮したというのは大きな特徴となっています。
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ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門
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