タワーマンション購入の資金調達 タワーマンション コラム


タワーマンションを購入する際の資金繰りや相続に関するお話をしていきたいと思います。
タワーマンションに限らず住まいを購入するとなるとやはりそれ相応の資金が必要ですね。
一般的に住戸を購入する場合、頭金が2割ぐらい必要というのが定説です。この2割を捻出するのがなかなか難しく踏み切れない方も多いと思います。
今回はこの購入資金として親からの資金援助を受ける場合に、どうすれば税制上の優遇を受けられるのかを考えてみたいと思います。


相続時精算課税制度

相続時精算課税制度という制度をご存じでしょうか?
この制度は物件購入にあたり、頭金を増やすのに非常に便利な制度です。
通常、親から資金援助を受けると援助された資金というのは贈与税の対象となります。 しかしこの制度を利用すると、受けた援助の2500万円までが非課税対象となるのです。
と、一見素晴らしい制度に思えるのですが、援助してくれた親が亡くなった時に、この制度を利用して受け取った金額は他の相続財産に加えて 相続税を計算しなければなりません。
ただ、これを踏まえても相続税が発生しない場合は実質非課税となりますし、 少なくともローンを組むよりは利息を払う必要がないため資金援助を受ける側としては非常にメリットの多い制度といえます。
この制度には利用条件として親が65歳以上、子が20歳以上という年齢制限が課せられていますが住宅取得資金の場合、 特例で親の年齢制限がありませんので活用しやすい制度となっています。
ただし、この制度を一度適用すると適用した親からの以後の贈与は、全て相続時精算課税制度が適用され、 贈与税の年間基礎控除額110万円※1が使えなくなりますので相続税が発生しそうな場合は注意が必要です。
※1 一年間に1人の人間に対して110万円以内の贈与であれば贈与税がかからない制度。


直系尊属(親等)から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税枠の拡充

そして相続時精算課税制度とは別に直系尊属から住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税枠というものがあります。これは2010年の税制改正により、それまで500万円だった非課税枠が拡充されました。
2012年(平成24年)以降の非課税枠は以下のようになっています。

1.省エネ・耐震性を備えた住宅用家屋の場合
 2012年(平成24年)中に住宅取得等資金の贈与を受けた者 1500万円まで非課税
 2013年(平成25年)中に住宅取得等資金の贈与を受けた者 1200万円まで非課税
 2014年(平成26年)中に住宅取得等資金の贈与を受けた者 1000万円まで非課税

2.上記1以外の住宅用家屋の場合
 2012年(平成24年)中に住宅取得等資金の贈与を受けた者 1000万円まで非課税
 2013年(平成25年)中に住宅取得等資金の贈与を受けた者  700万円まで非課税
 2014年(平成26年)中に住宅取得等資金の贈与を受けた者  500万円まで非課税

この主な要件としては、
・贈与を受けた年の翌年の3月15日までに自宅を購入する必要がある。
・その住宅に住む必要がある。
・贈与を受けた人の年間合計所得が2,000万円以下という所得制限がある。

この特例は景気刺激策の意味合いもあり、2012年度以降も継続される方向です。
両親からの資金援助が期待できる方にはタワーマンションを購入する絶好のチャンスといえそうです。

この特例は前に述べました相続時精算課税制度との併用も可能です。
相続時精算課税制度2500万円+住宅取得資金の非課税枠(xxx万円 住宅用家屋の種別、年次など条件による)によって最大で4000万円までの資金調達が可能になります。

これらの制度を有効活用する事により頭金を効率的に調達し、ローン利息負担を減らし快適な都心ライフを送って頂ければと思います。


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