Dior ディオール
ビジネスセンスにも長けたクチュリエ
ビジネスマンとしてのディオール
(出典:http://www.dior.com/)
ディオールは、ファッションデザイナーとしても業界に君臨する帝王となりましたが、ビジネスマンとしての才能も他のデザイナーと比べて抜きん出ていました。
ファッションを商業的に成功させた最初のデザイナーといえるかもしれません。
1947年の最初のコレクションで世界に衝撃を与え、大成功を収めたディオールのメゾンは、ただちに建物の物置を壊してスペースを広げ新しいアトリエを新設し、バイヤーや個人客にニュールックの主力製品を大量に制作していきました。
メゾンはわずか数ヶ月で100人近い従業員を抱えるような世帯になり、売上高130万フランへと急拡大し、フランスのオートクチュールの輸出の75%を占めるほどにまでなりました。
そして、その中心となったのはアメリカで、そこから加速度的に日本、オーストラリア、南米などに瞬く間に広がっていきました。誰もがニュールックに憧れ、ニュールックを追い求めるという一種の社会現象ともなり、社会生活に浸透していったのです。
1954年になった頃には、メゾン・クリスチャン・ディオールには1000人以上の従業員が働いており、世界に5つの支店を開設し、16社と提携するほどの規模にまで成長したのです。
ディオールのビジネスセンス
(出典:http://www.dior.com/)
オートクチュールとはそもそもそれだけでステータスを誇示できるような特別な顧客向けの特別な服です。
しかし、ディオールはこのオートクチュールを特権階級だけのものから一般大衆にまで裾野を広げることに成功した人物でもあるのです。
デビューからわずか8ヶ月後にはパルファン・クリスチャン・ディオール社という香水部門を立ち上げ、翌年には重要な市場であるアメリカに対して積極的に打って出るためニューヨークに支店を作り、アメリカ女性向けに特化した既製服ラインの販売を始めています。
これは、オートクチュールのデザインを既製服、いわゆる機械生産にも耐えられるように改良が加えられたものでした。
さらに毛皮ブランドのクリスチャン・ディオール・ファーズ、帽子部門の立ち上げ、1949年にはストッキング製品の最初のライセンス契約も成立させました。
こうしたライセンス契約を結んだクチュリエはディオールが初めてでした。
ライセンスビジネスとは諸刃の剣にもなり、ライセンスビジネスを拡大しすぎたがためにブランドイメージのコントロールが効かなくなり、凋落していったブランドも数ある中ディオールはこうしたビジネス上の手腕も非常に長けていました。
デビューからディオールがなくなる1957年までに87カ国でライセンス契約を結ぶほどになっていたのです。
こうしたビジネスの多角化や積極的なライセンス展開が意味していたのは、オートクチュールを頂点とした厳格なブランドの多重構造で、現在ではごく当たり前となっている利益の源泉、ハンドバッグ、財布、香水、化粧品などを創りだし、そしてオートクチュールという世の女性が憧れる世界をより身近に感じさせることが出来るようにもなったのです。
ディオールの恐ろしいところはこの多重構造の中にはコピー品の類まで計算に入っていたことでした。
コピー品、模倣品というのはブランドが最も嫌うものですが、そうした敵対すべきものまでブランド浸透のツールとして活用していたというのです。
マスメディアとの関わりも超一流
(出典:http://www.dior.com/)
デザイナーというのはマスコミ嫌いで一切関わらないというケースも多々有ります。
例えば、プラダのミウッチャ・プラダなどもコレクションでほとんどランウェイに姿を見せないですし、バレンシアガのクリストバル・バレンシアガなどもマスコミを排除し続けたような人物です。
ディオールに関していうとマスコミを完全に掌握し、むしろコントロールしていたほどうまく使っていたと言えるでしょう。ディオールはマスコミの重要性をとてもよく理解しており、マスメディアに最適な情報を提供することで、より正確に、そして頻繁に取り上げられていました。何かを作るというデザイナーですが、その作った何かを売るというところまで一気通貫で考えられていたのがディオールなのです。
世界のセレブリティも広告塔に
(出典:http://www.dior.com/)
この当時のディオールは世界一のブランドといっても過言ではないほど有名で、そして羨望の的でした。
そうなってくると当然ですが、世界の著名人、セレブリティもディオールを着ることが当たり前になります。
ディオールのコレクションには、毎回のようにウインザー公爵夫人、マーガレット王女、リリアン・ド・ロスチャイルド、女優のエヴァ・ガードナー、リタ・ヘイワース、イングリッド・バーグマン、オペラ歌手のマリア・カラスなど各界の有名人が足を運んでいたのです。
そして、映画にもディオールの衣装が多用され、ディオールのニュールックが世の女性達の憧れとなるための後押しをしていました。
マスメディアを巧みに操り、世界のセレブリティを自動的に広告塔とし、そしてオートクチュールのコンセプトをより広く門戸を開いたことでディオールの帝国を揺るぎないものへと築き上げていったのです。
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