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革パイプから始まるロンシャンの歴史

革張りパイプからの異色のスタート

(出典:https://jp.longchamp.com/) ロンシャン（LONGCHAMP）の創業は1948年になります。
今ではバッグなどの革製品で有名なロンシャンですが、意外なことに創業時はレザー張りのパイプという世界初の高級喫煙具からのスタートでした。

創業したのはジャン・キャスグランという人物で第２次世界大戦後の好調なたばこの売り上げから自らオリジナルのパイプをデザインして販売することで事業をスタートさせたのです。
この革張りパイプが大ヒットし、世界中に広まっていったことからビジネスを拡大することに成功し、ブランドを立ち上げることを決意しました。

ブランド名のロンシャンの由来は、彼の愛したパリの競馬場「ロンシャン競馬場」。
今も世界最高峰のレースといわれる凱旋門賞が開催される競馬場からブランドを名づけ、さらに現在もブランドのロゴマークとなっているジョッキーを乗せた走る馬のイメージを作り出しました。

戦争が終わった後の世界は平和を取り戻したため、旅行者が急増した時代でもありました。
なので、ロンシャンは革張りパイプから財布やパスポートケースといった旅行者のためのレザーグッズをデザインするようになっていきました。

数々の革命的なバッグによる成功と成長

(出典:https://jp.longchamp.com/) 今では当たり前になっているバッグを販売し始めたのは1970年からで創業から20年以上も経った後でした。
旅行者向けのグッズを販売しながら、キャスグランは世の女性がハンドバッグに興味を抱いているというのを肌感覚で感じ取っていました。

そして、販売されたのが『Lm femmes』。
化粧ポーチをリメイクして、2つのフラップとショルダーストラップを取り付けた初のレディースバッグを販売したのです。

このバッグは日本でも大人気となり、ロンシャンというブランドは日本でも地位を確立していきます。これまで日本で成功したフランスブランドは少なく高い存在感を放つようになります。

ナイロン製のバッグを初めて作ったのもロンシャンなのです。
1970年代にフィリップ・キャスグランがナイロンとレザーがミックスされたバッグを考案し、このバッグはバッグそのものが重いスーツケースに取って代わる大成功を収めました。

この時代に生み出された折り畳み収納可能なエクストラバッグも生み出されており、現在でもロンシャンの主力バッグシリーズとなっている『ル・プリアージュ』の原型となっているのです。

こうした数々のスマッシュヒットバッグを生み出し続けたことにより、ロンシャンはバッグ中心の製品ラインナップへと舵を切っていきます。
この頃には創業のきっかけとなった喫煙グッズはロンシャンのカタログから消えていったのです。

ロンシャンのアイコン『ル・プリアージュ』の誕生

(出典:https://jp.longchamp.com/) 1983年にはナイロンバッグを考案したフィリップ・キャスグランがCEOに就任し、その妻のミシェル、長男のジャンも経営い携わり、娘のソフィがアーティステック・デザイナーに就く形で同族による経営基盤を固めていきます。

そして、1993年にフィリップ自らがデザインしたル・プリアージュがデビューします。
これは現在もなおロンシャンのシンボルともなっているほどのバッグで、ロンシャンというブランドにとっても大きな転機になるものでした。

過去に製作したエクストラバッグが原型となっており、折り畳み可能でありながもおしゃれなル・プリアージュは軽量化のためにボディーにナイロンを採用しており、まさにロンシャンのバッグの集大成ともいえるものとなったのです。

現代に向けてさらなる発展

(出典:https://jp.longchamp.com/) ハンドバッグやラゲージをブランドの中心に据え、さらにル・プリアージュの発表によって飛躍的に発展してきたロンシャンですが、そこからさらにプレタポルテへの進出、シューズの展開といった形で商品ラインナップを増やしてきました。

さらにジュレミー・スコット、シャルル・アルナス、ケイト・モスといった様々なコラボレーションによってブランドの価値を高めてきたのです。

現在ではパリ・サントノレ通りに本店を構え、、ブラジル、イスラエル、アブダビ、ペルー、チリ、パラグアイ、カナダ、オーストラリア、マカオ、カンボジア、ドバイ、クアラルンプール、タイ、フィリピン、インドネシアなどを含む80ヵ国に1800以上の店舗をかまえ、日本にも青山に拠点をもっています。

アートと共にあるロンシャンの異色コラボ

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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