High-Brands.com

偉大なる靴職人 サルヴァトーレ・フェラガモ

夢の靴職人とはどんな人だったのか？

（出典:http://www.ferragamo.com/） サルヴァトーレ・フェラガモは一代にして、ブランドの全てを築き上げたというべき人物です。
ブランドの立ち上げ、正確には会社の立ち上げとしては1927年になりますが、それ以前から自分の店を開いたこともあれば、ハリウッドでも靴作りの店を持っていました。

そんな彼の幼少期から見せた神童とも言えるすごさ、そして彼の頭の中がどうなっていたのか、プライベートな部分に至るまでサルヴァトーレ・フェラガモの人物像に迫ってみたいと思います。

常識外れの才能を見せた少年時代

初めての靴作りはわずか9歳。
サルヴァトーレ・フェラガモは幼少時代より非凡な靴作りの才能を発揮した特異な人物でした。
彼は自分が前世は靴作りの職人であり、その知識を持ったまま生まれ変わったと思っているほどその才能は幼い頃から類を見ないものだったのです。

よちよち歩きの赤子時代から向かいの靴修理屋のところに入り浸り、靴作りを眺めていたそうです。
最初の靴作りは9歳の時、一家はあまりにも貧乏だったため妹の洗礼式に履く白い靴が買えなかったため、両親に内緒で向かいの靴屋から道具を借りてきて徹夜で白い靴を作り上げてしまったのです。

イタリアでは当時靴屋というのは最底辺の仕事でした。
両親はサルヴァトーレが靴作りを学ぶことを反対していましたが、息子の異常なまでの才能を垣間見てサルヴァトーレの靴作りの修行を許可したのです。

わずか12歳で自分の店を持つ

（出典:http://www.ferragamo.com/） こうしてサルヴァトーレは、向かいの靴屋で靴作りの修行を始め、気がつけば彼が1人で靴作りを手掛けるようになっていました。
この靴屋で学ぶことがなくなったサルヴァトーレは、兄に友人たちの説得によってナポリに出ます。
しかし、ナポリの有名靴店でもわずか2週間で全てのことを学び取ってしまい、店を離れることになります。

そして故郷ボニート村に戻り、わずか12歳にして自分の店を立ち上げることになったのです。

故郷の村での靴作りも大成功を収めます。
サルヴァトーレの作る靴は都会でも買えないような洒落たデザインで、よい素材を使ったとてもいいものだと一気に評判になったのです。

もっと多くの靴を作るためにアメリカへ 村での店は大成功を収めており、サルヴァトーレも満足をしていましたが、どう頑張っても一日に作れる靴は限られています。
それを見かねた兄がアメリカに一緒に来て、機械化をして靴の大量生産をしようと持ちかけました。
最初は興味もなく、断っていたサルヴァトーレでしたが、いつしか心は揺れ動きアメリカに渡り機会を使った靴作りを決心したのです。

このときサルヴァトーレはまだ16歳、この歳にしてすでに自分の店を成功させ、単身でアメリカに渡ったというのが驚きです。

アメリカではサンタバーバラに店を出し、映画スターの御用達となり、ハリウッドに進出したことでサルヴァトーレ・フェラガモの名前はアメリカで一躍有名になります。

一代にしてサルヴァトーレ・フェラガモというブランドを築き上げた理由として普通では考えられないような年齢からすでに活躍していたのです。

靴屋になるべくして生まれてきた人物

（出典:http://www.ferragamo.com/） サルヴァトーレ・フェラガモは自分は靴屋になるために生まれてきたと考えていました。
彼にはなぜか元々靴作りの知識が備わっていたといいます。

誰かに教えられたわけでもなく、初めて作った靴でさえ何かを思い出しながら作ったのです。
先祖には過去400年靴屋はいないにも関わらず、新しいスタイルや靴作りの基本的な工程が頭のなかに入っていたのです。

サルヴァトーレが学んだ靴作りというと、幼少期の向かいの靴屋ルイジ・フェスタの靴作りを見ていたことと、ナポリに行って学んだ2週間くらいです。
10歳の時点で30歳のルイジ・フェスタよりも靴作りがうまく、わずか2週間でナポリ最大の靴屋で教えられたことを全て学んでしまうなど通常ではありえないことです。

こうしたことから靴屋としての前世を持ち、その記憶をたどりながら現代において完成を目指す存在だと思っていたのでした。

絶対に自分をまげない強い意志

（出典:http://www.ferragamo.com/） サルヴァトーレ・フェラガモの成功に裏にあるのはそのゆるぎない信念がありました。

フェラガモは一度破産しています。
なぜかというと完璧な靴にこだわりすぎたあまりビジネス的な信頼をおろそかにしていたからでした。
もちろん世界恐慌という外的要因もありましたが。

一度破産したにも関わらず、それからも完璧な靴作りを目指し続け復活を遂げます。
失敗したことを糧として、それを次の成功に活かしていったのです。

サルヴァトーレが信用を得られなかった理由のひとつとして考えていたことに資産を持っていなかったということも考えていました。

彼は破産からの復活の途上で宮殿を買います。
仕事場として借りていたスピーニ・フェローニ宮殿ですが、宮殿オーナーから買い取りを打診されたのです。

この買い取り契約は実は罠で毎月の支払が一度でも滞った場合は、それまでの支払いは全てオーナーに渡り、宮殿もオーナーのままというとんでもない契約でした。

サルヴァトーレはこの契約の内容を理解していながらも、あえて乗り全額を期日どおりに払いきり、スピーニ・フェローニ宮殿を手に入れました。

結婚は今風ビビビッの電撃婚！？

サルヴァトーレが40歳のとき、嫁探しの旅に出ました。
イタリアの来た方から徐々に南下していき、ナポリまで来た時に故郷のボニート村にも立ち寄ります。

村長のミレッティ医師の家に招かれた時に出会ったのが、ミレッティ医師の娘で後に妻となるワンダです。
初めて見た瞬間にこの人と結婚すると思うほどサルヴァトーレに電流が走ったのです。
ワンダはまだ18歳でした。

靴を一足作ることを約束し、その場を後にしたサルヴァトーレは、父親の目をかいくぐりながらも愛を育んでいったのです。

そして出会ってわずか数週間で結婚してしまったのです。

何をするにも思いたったらすぐに行動に移すサルヴァトーレらしいエピソードですね。

ワンダ夫人とは6人の子供を授かり、サルヴァトーレの死後は、ワンダ夫人を中心に6人の子どもたちがフェラガモを支えたということを考えるとこの結婚も出会うべくして出会った運命だったのでしょう。

クリスチャン・ディオールとの初対面

（出典:http://www.ferragamo.com/） サルヴァトーレとクリスチャン・ディオールは創立時期こそ違えど、世代的には同じくらいです。
そんな2人が出会ったのは、アメリカに向かう船クイーン・エリザベス号の中でした。

1947年にファッションに多大なる貢献をした人物に贈られる「ニーマン・マーカス賞」の授賞式への移動中のことでした。
ニーマン・マーカス賞がアメリカ人以外に贈られるのは初めてのことで、そんな名誉ある式典への出席のためにアメリカへ向かっていたのです。

サルヴァトーレはファッションのニュースなどに興味が無いため、クリスチャン・ディオールの名前すら聞いたことがなく、出席者リストを見て初めて知ったほどです。

2人は式典のモデルのパレード用の靴とドレスをそれぞれデザインしていたのですが、全く知りもしなかった2人のデザインした靴とドレスは図ったかのように同じスタイルだったのです。

なにか因縁めいたものを感じてしまうエピソードですね。

ちなみにこのニーマン・マーカス賞を受賞するに至ったのは、有名な「見えない靴」です。

ビジネスマンとしての才覚

（出典:http://www.ferragamo.com/） サルヴァトーレはビジネスマンとしても、非常に優秀な人物でした。
一度はフェラガモを倒産させてしまったとはいえ、そこからの見事な復活とその後の反省を活かした経営手腕によってフェラガモを現在でも続く盤石なブランドへと作り上げました。

次々と新しいスタイルを打ち出し、世界の王侯貴族を顧客にし、世界各国へフェラガモの靴を届けたという点はすばらしいです。

ただ、さらに素晴らしいのはその死の直前にフェラガモの将来像を思い描いていたところではないでしょうか。

実のところフェラガモが現在のようにバッグなどの革製品、洋服などのファッション、アイウェア、フレグランスなど総合ファッションブランドとなったのは、サルヴァトーレの死後なのです。

しかし、彼は死ぬ直前には妻のワンダを自身の代わりとして、会社に行かせており、長女のフィアンマは学校を辞めさせてまで自身の元で修行をさせました。次女のジョヴァンナにはファッションの学校に行かせて、来たるべくファッション展開への布石を打っていたのです。

これは生前に総合ファッションブランドとしてフェラガモを飛躍させるという青写真を描いていたからであり、現に妻ワンダと子供たちによってその想いが引き継がれ、実現させたのです。

サルヴァトーレ・フェラガモは単なる靴職人ではなく、ビジネスセンスも類まれなる才能を持っていたのです。

次は、「奇跡のフィッティング」

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

このブランドを見た人はこんなブランドも見ています

中古・古着でサルヴァトーレ・フェラガモを格安購入

1	SNKRDUNK スニーカーダンク
	ハイブランドを売りたい人と買いたい人をマッチングしてくれる新しいサービスの形態！安心の真贋鑑定を兼ね備え、煩わしいやり取りのいらない次世代のフリマアプリでお得にハイブランドをゲットしよう！
	SNKRDUNKでサルヴァトーレ・フェラガモを探す

2	セカンドストリート 2nd Street
	取り扱い商品が100満点規模にも登る古着アイテムが常識外れの格安プライスで販売中！オンライン試着や店舗お取り寄せなど大手ならではの充実のサービスで安心・快適なショッピング体験を！
	セカンドストリートでサルヴァトーレ・フェラガモを探す

サルヴァトーレ・フェラガモを海外から直接購入

1	MATCHESFASHION マッチズファッション
	英語版でも大人気だった老舗セレクトショップが待望の日本語化。最大で50％OFFにもなるセールはただでさえ安い海外直買い付けを信じられない破格のプライスにしてしまった！
	MATCHESFASHIONでサルヴァトーレ・フェラガモを探す

2	LUISAVIAROMA ルイーザヴィアローマ
	100年近い歴史を誇る老舗ブランドセレクトショップによる安心の海外直輸入！関税も送料も込みこみでセール価格で最後の1点はさらに割引、安心・安全に格安海外ショッピング！
	LUISAVIAROMAでサルヴァトーレ・フェラガモを探す

3	YOOX ユークス
	YOOXプライスはブランド正規品の新品がいきなりブランド定価の半額からスタート。時間が経てばさらに値下がりして、90％OFFのスーパープライスに。海外アウトレットだからできる驚愕のプライスは体験するしかない！
	YOOXでサルヴァトーレ・フェラガモを探す