
目次
1.エキゾチックレザー「ガルーシャ」を知っていますか? 2.ガルーシャスキンは何がいいのか? 3.ガルーシャの加工は2通り 4.ガルーシャのレザーアイテム欲しくないですか? 5.キング・オブ・スティングレイ『梅花皮(カイラギ)』
エキゾチックレザー「ガルーシャ」を知っていますか?
バッグや財布などに使われる革として一般的なのは牛革。
カーフやキップ、ステアなど牛の年齢によって呼び名や価値が変わってきますが、高級革としては生後6ヶ月未満の子牛の革であるカーフがハイブランドのバッグなどでもよく使われています。
高級革素材としては、クロコダイルやアリゲータ、オーストリッチといったエキゾチックレザーもよく使われますが、その中でも異彩を放つ素材がガルーシャスキン。
ガルーシャスキンと聞いても、すぐにイメージ出来ないかもしれませんが、エイの革のことでエイの中でも毒針を持つアカエイの革をガルーシャと呼びます。
別名「スティングレイ」と言われたりもする希少な高級革なのです。
このガルーシャスキンを使ったバッグはブルガリやフェラガモ、フェンディなどのハイブランドでも使われることがありますが、希少性の高さと加工の難しさゆえに多くは使われることがありません。
ガルーシャスキンは何がいいのか?
ガルーシャの魅力は『海の宝石』と表現されるほどの美しさにあります。
とても硬くて、光沢があり、天然革とは思えないようなガラスビーズを一面に敷きつめたような細かな突起が特徴です。
さらに人間の歯と同じ成分で出来ているので、磨けば磨くほど光る性質がありますので、革を育てるという感覚を味わうことも出来ます。
よく天然革は使い込むほどに味わいが出てきますが、ガルーシャは磨けば磨くほどに味が出てくるのです。
おもしろいのはスターマークと呼ばれるエイの第3の目。
エイ革一枚にひとつしかなく、このスターマークを目立たせるデザインが人気になっています。
さらにエイ革には革製品として使うための多くのメリットがあるのです。
・エナメル質のため汚れにくい
・強度が高いので型くずれせず、キズもつきにくい
・水に強い
・流通量が少ないので、他人とかぶらない
・人工では真似できない質感がある
・運気が上がるラッキーフィッシュ
これらのメリットをもう少し細かく見ていきます。
エナメル質のため汚れにくい
人間の歯の成分と同じと言いましたが、成分は「リン酸カルシウム」で歯を思い浮かべて頂ければ分かる通り、ツルツルとして表面に汚れがつきにくいですよね。
しかも磨けば汚れはすぐに落ちます。
牛革は汚れやすく、メンテナンスも大変ですがガルーシャは拭きとるだけで汚れが落ちるのでメンテナンスもとても楽なのです。
強度が高いので型くずれせず、キズもつきにくい
長く使うことを考えれば、強度が高いというのはとても大事です。
クロコダイルなども丈夫と言われますが、ガルーシャの丈夫さはそれ以上です。
丁寧に使えば100年は持つと言われるほどなのです。
水に強い
レザーの天敵というと水分です。
水に濡れてしまうとシミになってしまい、せっかくのレザーの質感が台無しになってしまうので、雨の日などは持ち歩かないようにするなど注意が必要ですよね。
ガルーシャはもともと海の生物エイの革なので、水にもとても強いというのがいいところです。
雨が降っていようと気にせず使えるというのも大きなメリットです。
流通量が少ないので、他人とかぶらない
ガルーシャは美しく、強度もあり、メンテナンス性も抜群です。
なのになぜ余り流通していないのか不思議ではありませんか?
もちろん希少な素材ということもあるのですが、それ以上にあまりの硬さのため縫製ができる職人がほとんどいないというのが理由です。
最近ではなめしの技術が発達して、昔ほど難しくはなくなってきましたが日本ではガルーシャの加工は難しいという既成概念があり、あまり使われません。
なのでガルーシャを使った革製品というのは少なく、自分だけのユニークなスタイルとなってくれます。
人工では真似できない質感がある
牛革だと合皮といって人工的に革の質感を真似た革を作ることが出来ます。
最近だとクロコダイルやオーストリッチなどのPVC加工のレザーも出回ってきています。
しかし、ガルーシャの合皮素材というのは見たことがありません。
もし仮に作ったとしてもおもちゃみたいになってしまうでしょう。
独特の光沢と質感は人工的に作りだすことがとても難しい素材なので、安心して使えるのです。
運気が上がるラッキーフィッシュ
中国を中心にアジアでは古くからエイはラッキーフィッシュとして珍重されてきました。
泳ぐ宝石と言われ、光を感知する第3の目スターマークが「神の目」と崇められてきたのです。
風水的にも金運アップと言われていて、日本でエイ革の財布を持っている人のほとんどは運気アップを目的としている人だと思います。
運気アップのためにもつにもいいですし、プレゼントとしてもガルーシャは喜ばれます。
ガルーシャの加工は2通り
ガルーシャの加工方法として代表的なのは、2パターンです。
ひとつは「ポリッシュ加工」で、表面の突起を磨き上げることでさらに光沢感が増し、手触りもツルツルになるというものです。
一般的にはポリッシュ加工の方が好まれます。
もうひとつは「キャビア」と言われるもので、ポリッシュのように磨き上げることをせずにガルーシャの質感をそのまま活かす方法です。
表面はザラザラとしていて、見た目が世界3大珍味のひとつキャビアに似ていることからこう呼ばれます。
どちらがいい、悪いという優劣があるわけではありません。
あくまで好みになってきます。
ガルーシャのレザーアイテム欲しくないですか?
ガルーシャを使ったレザーアイテムを生産しているブランドはほとんどありません。
ましてやガルーシャ専門で扱っているというのは皆無に等しいです。
ブルガリでは比較的ガルーシャスキンを使ったバッグの取り扱いが多いですが、それでも数あるアイテムのごく一部といったところです。
しかし、日本のショップでガルーシャを中心に取り扱うレザーアイテムショップがあるのです。
BAHARI(バハリ)というブランドで、スワヒリ語で「海」を表す名の通り、世界中のおもしろい革を探し求めた結果として海の宝石ガルーシャに行き着きました。
そんなBAHARIのオリジナルガルーシャアイテムを少し紹介します。
ガルーシャ ハンドバック 麻の葉

価格:158,000円
素材:両面パール加工ガルーシャ/他:牛革
中:牛革/ポケット2、ZIPポケット1
パールカラーガルーシャにスパークリング(ラメ)を施し、さらに職人によるエアブラシの技法にて制作したBAHARIオリジナルのハンドバッグ。
日本の伝統文様である麻の葉は長寿、魔除けの意味があります。
他にも中央にスターマークがデザインされたハンドバッグが12カラーラインナップ。
こちらの価格は128,000円。
ガルーシャ 長財布 ポリッシュ

価格:45,000円
素材:ポリッシュ加工ガルーシャ
中:牛革、ポリエステル
ガルーシャの表面を削るポリッシュ加工を施したラウンドファスナー長財布。
表面のツルツルとした質感とカラフルなジッパーがポイント。
ポリッシュ加工ラウンドファスナーのカラーはパープル以外にブルーとグレーの3種類。
他にも名刺入れ、カードケース、コインケース、クラッチバッグなど多数のガルーシャアイテムが揃っています。
キング・オブ・スティングレイ『梅花皮(カイラギ)』
ガルーシャスキン自体が希少性が高く、高級革であることは間違いありません。
ただ、そのガルーシャスキンの中でもとびきりの革がスタースティングレイ、キング・オブ・スティングレイと呼ばれる梅花皮(カイラギ)なのです。
通常のガルーシャはアカエイですが、カイラギはイバラエイと呼ばれる種類のエイです。
通常のアカエイは背中あたりに突起がありますが、この革は全てに突起があります。表面をフラットにカットすると星のように見えるために、『梅の花のようなに美しい革』、『梅の花の皮』=梅花皮(カイラギ)と昔の人は言ったのだと思われます。
通常のエイを1000匹水揚げして、一匹いるかいないか、1ヶ月に一匹捕れるかどうかというレベルの希少性です。
なんとBAHARI(バハリ)は、このカイラギの革も年間に数枚程度は入手しているので、カイラギの財布を生産しているのです。
パイソンより、クロコダイルより、オーストリッチより圧倒的に価値のある梅花皮(カイラギ)。
この革を使った財布も販売しています。
梅花皮 長財布

価格:380,000円
希少種エイ革 「梅花皮(カイラギ)」 ※1点モノ
京都国立博物館の重要文化財の刀にも使用されている。14世紀から、すごぶる高価なモノであったと記載あり、まさに国宝レベルの革です。
通常ガルーシャよりも突起が多く、まるで深海に眠る宝石のような輝きを放っており、この質感はどんな高級素材でも真似できません。
価格もとても高価ですが、それだけの価値がある逸品です。
箱も桐箱入りと別格の扱いですね。