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バーバリーの人気モデル【トレンチコート】について

これこそが本物のアイコン「トレンチコート」

　 世の中のブランドにはアイコンと呼ばれるアイテムがたくさんあります。
そのどれもがブランドを象徴するものであり、それ自体がアイデンティティを確立しています。

その中でもバーバリーといえばトレンチコートというくらいトレンチコートはバーバリーの代名詞ともなっており、またトレンチコートの代名詞もバーバリーというほど深い関係を持つアイテムです。

ハニーカラーの裏地から見えるバーバリーチェックは多くの人に憧れの感情を抱かせるに十分な存在感と知名度を誇る超人気のコートとなっています。
はっきり言ってファッションに疎い人でもバーバリーのトレンチコートは見れば分かりますし、バーバリーのトレンチコートを着ておけば間違いないというくらい鉄板の定番アイテムですよね。

バーバリーのトレンチコートがなぜこれほどまでに有名なのか？

　 そもそもバーバリーというのは1865年に創業し、100年以上もの歴史を誇るブランドです。

この時代にはトレンチコートという概念は当然なかったわけですが、1881年にはトレンチコートの原型ともなるレインコートをバーバリーは製品化していたのです。

そして、レインコートに使われていた生地が「ギャバジン」で綿100％にも関わらず、防水加工がされ、通気性もばつぐんにいい素材で￥ということで大ヒット商品となったのです。

このレインコートは素材からそのまま「ギャバジン」と名付けられ、エドワード8世にも愛用され、その勢いでバーバリーは英国王室御用達にまで登り詰めます。

ここからタイロッケンコートが作られ、それが第一次世界大戦時にトレンチ（塹壕）での戦闘に対応できるようにと改良がくわえられ、戦後にはトレンチコートとして浸透していきました。

こう考えるとバーバリーの歴史そのものがトレンチコートの歴史そのものであると言ってもいいくらいきっても切れない縁で結ばれているのです。

トレンチコートのディテールの意味

今でこそ当たり前のトレンチコートですが、よく考えてみると何のためにあるのか分からないものが多くありませんか？
実は肩のボタン止めの輪っかやベルトなどなぜ？と思うディテールにも深い意味があるのです。


　 例えばエポレットと呼ばれる肩にある輪っかですが、これはまさに戦闘用のためにあるもので、肩にかけた双眼鏡などのストラップが滑り落ちないために引っ掛けておくためのもので、他にも仲間が倒れた時にこの部分を引っ張って助けることに使ったりもしました。

もうひとつにはここに階級を表すバッジをつけるためにも使われたのです。
なので、今でも警察や自衛隊などの制服にはエポレットがついていますし、ミリタリー調の洋服にもエポレットがついているものが多いですよね？


　 そしてガンフラップと呼ばれる胸の2重になっている部分。
これはライフルを撃つときの衝撃を和らげるもので、これも戦時中の利便性を考えて作られたものなのです。


　 他にもなぜか腰まわりについているベルトですが、これはベルトを通す部分にD字型のリングがついていますが、ここに手りゅう弾やかばんをぶら下げるためにつけたものです。

そして、襟の裏にジグザグのステッチがついているのは寒い冬の戦闘時に襟を立てることが多いので、襟がしっかりと立つように加工を施してあるのです。
寒さを防ぐという意味では襟や手首についているストラップも同様です。
ここをしっかり閉めることで寒さへの対策としているのです。

こうしてみるとトレンチコートというのは実は過酷な環境に耐えられるように研究が重ねられたとても実用的なコートだという事が分かりますよね。

裏地に使われるバーバリーチェックはファッションですが、これがあるからこそあか抜けたバーバリーのトレンチコートになっているとも言えますね。

伝統のギャバジンから新素材『トロピカルギャバジン』へ

　 バーバリーがギャバジンという素材を開発したということはまさに革命的でした。
しかし、そのギャバジンは時代が流れ、技術が発展したことによってさらなる進化を遂げています。

トロピカルギャバジンというのは、もともと撥水性のあるギャバジンをより軽量にした素材です。
基本的な製造方法は伝統的なギャバジンと同じですが、自社工場にてギャバジンよりもさらに極細の糸から織り上げ、耐久性を損なわないように厳選した素材と技術からなっています。

異なる糸を組み合わせて織り上げることによって独特な色合いと光沢感を出すことに成功しているのです。
さらにタンブル加工を施すことによって、なめからさとボリューム感を増していて、いかにも高級感のあるバーバリーのトレンチコートを仕上げています。

なんとトレンチコートの政策には40台以上の織機と熟練の技術者によって100以上の工程をかけて作り上げられているのですよ。

最も定番はヘリテージトレンチコート

　 大体バーバリーのトレンチコートとして思いうかべるのはヘリテージトレンチコートです。

超定番となっているハニーカラーにイングランド製のギャバジンを使った季節を問わず活躍するようなものですね。

もっともバーバリーらしい独特の美しいシルエット、そして裏地はシグネチャーともなっているキャメル、アイボリー、レッド、ブラックというバーバリーチェック。


今は様々なカラーやバリエーションのトレンチコートも出ています。 定番のヘリテージから新しいバリエーションまでTPOに合わせた自分に合うトレンチコートを見つけたいですね。

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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