RAF SIMONS ラフシモンズ
ファッション常識を覆すコレクション
時代を先取り続けたラフシモンズの先見的コレクション
RAF SIMONS(ラフシモンズ)というとショーやコレクションごとにこれまでにない発想で新しい発見と驚きを提供してくれるブランドとしても有名です。
ファッションを正規で学んだこともないラフシモンズが、独学のテーラーリング技術とロックやパンクのインスピレーション、そして工業的なアプローチをミックスした独創的なスタイリングはファッション界の常識を打ち破るような新世界を魅せてくれます。
そこには学生時代に初めて見た同郷でもあるマルジェラのショーの影響が多分にあるかと思います。
ラフシモンズの最初のショーは1995年。
アントワープ王立美術アカデミーのリンダ・ロッパに後押しされる形でレーベルを立ち上げ、アカデミーに持ち込んだデザインが最初のコレクション。
自身が通っていた厳格なカトリック校の制服をインスピレーションにしたブラックのスーツやシャツで、とても20年以上も前のデザインしたとは思えない現代的なファッション。
後々にも継続されるモデルにストリートから一般人をキャストするというアプローチをとっています。
ラフシモンズが若者からカリスマ的支持を集めたのには、こうしたアバンギャルドでありながらも身近に感じられる親近感があったからではないでしょうか。
ラフシモンズにはいくつかの代表的なコレクションを見ていきましょう。
1998年春夏 Black Palms ブラックパームス
ラフシモンズのデビュー以来、目まぐるしい勢いで駆け抜けてきた中で6回目となるコレクションですが、ランウェイショーとしては2回目。
特徴的なのはパリのバスティーユ地区のガレージで行ったもので、ブラックのボトムを履いた上半身裸のモデルがランウェイを闊歩し、背中にはブラックのヤシの木(パーム)タトゥーという強烈な演出で度肝を抜きました。
このタトゥーはアーティストのJos Brandsによって描かれました。
モデルはヨーロッパ中にラジオ広告を出し、ブランドイメージに基づいた一般公募の素人が行っています。
ヤシの木のモチーフは今でも伝説となっていますが、他にもSEX PISTOLS(セックスピストルズ)の大きなロゴなど60以上のルックが登場した多様なコレクションが印象的でした。
この時代のラフシモンズは、モードなパンクスタイルが前面に出ており、ロックスタイルの再評価がなされる現代においてアーカイブコレクションとして人気が再燃しています。
1999年秋冬 Disorder-Incubation-Isolation
このコレクションから、これまでのパンクを前面に押し出したスタイルは影を潜めていますが、意図的に行っていたようで「非常に強く直線的な服を仕立てることに夢中になっている」と語ったように、元インダストリアルデザイナーらしくバウハウス風のミニマルなスタイルを追及しました。
黒と白を基調としたスーツやシャツなどのコレクションは、ラフシモンズに対する期待を良い意味で裏切る結果となったのです。
2001年秋冬コレクション
ブランド休止からの復活を果たした最初のコレクションで、これまでのタイトでモードなスタイルとはまた違ったビッグサイズ&レイヤードという新しいコレクションを発表しました。
インスピレーションの源泉は、ウィーンのフリーマーケットでウクライナやルーマニアから来た若者たちの姿で、モデルの顔も含んだ全身をほとんど衣服で覆い被すようなもの。
ビッグシルエットで不器用に重ねられた衣服は、メンズファッションの概念を覆し、さらに再定義するほどのインパクトがありました。
さらに2002年春夏コレクションでは、中東の衣服にインスピレーションされ、頭を覆いスカーフで顔を隠したルックというのはテロリストルックを流行らせようとしていると批判も巻き起こりました。
この一連のコレクションを「Riot Riot Riot期」、「テロリスト期」、「暴動期」など様々な名前で呼ばれています。
この時期のラフシモンズのスタイルというのはヴェトモンやバレンシアガでデムナ・ヴァザリアが提案しているスタイルを10年以上先取りしているようにも見えます。
実際、カニエ・ウエストがこの時期のウェアを着用したことでプレミア化して価格が高騰するという事態にもなっています。
2003年春夏コレクション
「消費者期」とも呼ばれるコレクションで、黒を主体としたアイテムで構成され、ファッションの買う、消費するという行動に対するメッセージのようなものです。
様々な企業ロゴやそのロゴと共にメンバーシップや抵抗といったメッセージがTシャツにプリントされました。
さらにハーネスのようなベスト、ボンバージャケットにはロープや紐、リングなどが取り付けられており、まるでALYX(アリクス)のデザインを先取りしたかのような印象があります。
また、このコレクションにはアーティストのアシュリービッカートンへのリスペクトが捧げられています。
2005年春夏コレクション
このコレクションでは、また一気に趣を変えてきており、音楽ユニットのクラフトワークにインスピレーションを得て黒、白、ペールグレーから成るカラーパレットを使った贅沢なスーツとコートを強調し、モダンでシュープなラインを創り出しました。
2005年にはジルサンダーのクリエイティブ・ディレクターに就任するというニュースもありましたが、2005年以来、ラフシモンズのファッション美学は変化し、ラフシモンズとしては実に新鮮で新しいビジョンを示し始めたのです。
2006年春夏コレクション
この年はラフシモンズの10周年記念。
イタリアで最も有名な公園であるフィレンツェのボボリ庭園で、壮大なショーを披露しました。
コレクションテーマは「イカロス」
蝋で鳥の羽を固めて翼を作ったイカロスのように、風通しがよく、軽快で、まるで空を飛んでいるかのような軽量な衣服が中心となりました。
2011年春夏コレクション
ブランドの15周年記念のショーは、ラフ・シモンズが人生で初めて見たファッションショーである1991年のマルタン・マルジェラの3回目のコレクションへのオマージュを示しています。
初めてマルジェラのコレクションを見た時に感動して泣いてしまったという逸話を持つほど、ラフ・シモンズはマルタン・マルジェラを尊敬しています。
ラフシモンズの代表的なノースリーブ、裾にかけてボリュームのあるボトムス、そして写真のコラージュはアントワープのアーティストであるピータード・ポッターの作品です。
ランウェイを歩くモデルですら、マルジェラの尊敬の念が溢れているほどで、15周年にふさわしい素晴らしいショーとなりました。
こうしてラフシモンズのコレクションを見てみると、Off-White(オフホワイト)やVetements(ヴェトモン)、1017 ALYX 9SM(アリクス)などに代表されるラグジュアリーストリートブランドのデザインの先駆け的なデザインを発表していたことが分かります。
時代を10年以上も先取りし、常に新しいファッションを切り開いてきた開拓者であるということがひしひしと伝わってきますね。
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ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門
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