MICHAEL KORS マイケル・コース
マイケル・コースのイメージはセカンドライン
手が届くラグジュアリーだけど、ラグジュアリー感が???
MICHAEL KORS(マイケル・コース)のブランドイメージはかなり迷走している状態でしょう。
デビューからアメリカのバーグドルフ・グッドマンやサックス・フィフス・アベニューといった主要百貨店で取り扱われ、GUCCI グッチのクリエイティブ・ディレクターも務め、バーグドルフ・グッドマンのエグゼクティブ・バイスプレジデントのドーン・メロ―によって20歳そこそこで、その才能を見出されたほどのデザイナー。
CELINE(セリーヌ)というフランスのトップブランドをアーバンウーマンブランドへと変貌させたほどの実績も持つ凄腕です。
しかし、世の中のイメージはラグジュアリーブランドとは程遠いハイブランドが買えない人用のバッグブランドとして認識されています。
なぜこういった事態に陥ったかというと2つの要因が考えられると思います。
・(特に日本では)セカンドラインによる低価格アイテムがブランドのメインアイテムとなっていること
・売上を重視するあまり、アウトレットやショッピングモールなどのイメージ戦略を無視した販売チャネルを活用しすぎていること
この2点をもう少し深堀りしてみます。
ファーストラインとセカンドラインが逆転??
MICHAEL KORS(マイケル・コース)というブランドは、ハイブランドの中ではかなり珍しい販売形態をとっているブランドと言えるかもしれません。
というのもファーストラインであるMICHAEL KORS COLLECTION(マイケル・コース コレクション)とセカンドラインであるMICHAEL MICHAEL KORS(マイケル マイケルコース)、そしてセカンドラインと同価格帯であるメンズラインMICHAEL KORS MENS(マイケル・コース メンズ)が同じ括りの中で販売されているところです。
通常こうしたハイブランドというのはコレクションラインとセカンドラインを明確に区別し、ブランドイメージが混在することを防ぐということを行うのですが、むしろあえて混在させているようにすら感じます。
コレクションのロゴは「MKC」となるので、ロゴがあれば分かりやすいのですが、購入する側からするとファーストラインを購入しているのか、それともセカンドラインなのかというのがかなり分かりにくくなっています。
とはいえ、価格帯は全く違うものでバッグだと、
◆ MICHAEL KORS COLLECTION 15~30万円
◆ MICHAEL MICHAEL KORS 4~6万円
という具合にかなり違います。
コレクションラインであればハイブランドというにふさわしい価格帯、品質となっていますが、セカンドラインとなると安いとは言えませんがアクセシブルラグジュアリー、量販レベルの品質という感じになるでしょう。
現在のマイケル・コースのイメージというとコレクションラインよりもセカンドラインのマイケル マイケルコースをマイケル・コースだと思っている方の方が多いというのが実態ではないでしょうか。
MICHAEL KORS COLLECTION ファーストライン
本来のマイケル・コースのコレクションはコレクションの方になります。
1981年の立ち上げ以来、アメリカの数々のファッション賞を授与され、ハリウッドセレブからも愛用される洗練されたファッション。
ニューヨークという大都会に生きる女性を体現するようなミニマルでスタイリッシュ、それでいてグラマラスでスポーティーなジェットセッターのためにあるようなワードローブ。
洗練されたウェアやバッグ、シューズ、レザーグッズが展開される厳選されたコレクションラインとなっています。
しかし、日本ではセカンドライン中心のラインナップに“あえて”しているため、コレクションの取り扱いは、マイケル・コースのアイテム総数に比例するとかなり少なく、それがセカンドラインに比べて露出度が低い要因にもなっています。
MICHAEL MICHAEL KORS セカンドライン
セカンドラインは、ファーストラインのアイデンティティを継承しながらも、よりトレンドを取り入れ、カラー、素材、プリント、シルエットなどをその時の流行などに合わせて調整するようなシーズンデザイン。
スポーティーで都会的なスタイリングはマイケル・コースらしいのですがレディ・トゥ・ウェアは日本ではあまり取り扱われておらず、主にバッグやレザーグッズ、そしてウォッチが中心になっています。
ブランドイメージを大きく左右する販売チャネル
流通経路を考えるとマイケル・コースはもはやハイブランドというのは難しいと言わざるを得ないでしょう。
販売チャネルとしてアウトレットはもちろん、百貨店だけではなくショッピングモールなどにも展開しており、どこでも買えてしまう上に、日常のショッピングついでに立ち寄れるところにあるのです。
価格も場所もアクセシブルという点では、親しみやすさはありますがハイブランドとしてのブランドイメージの構築という点ではマイナスに働いています。
アウトレットでもセールを行っていますし、店舗ではマイケル・コースの名前でセカンドラインを販売しているのでブランドの価格帯がバッグで5万円前後というイメージが完全に浸透しています。
これがブランド戦略としてそうであるというのであればいいのですが、アメリカで創業当初に低価格ラインのライセンス問題で一度破産申請しているブランドでもありますし、同じような販売戦略をとっているCOACH(コーチ)などもブランドイメージの失墜によって売上が大幅に落ちたりもしています。
実は本国のアメリカではオフプライスの低価格ストアでも大量に販売され、百貨店では定価で売れなくなり投げ売り状態、大半の百貨店でマイケル・コースの取り扱いを停止するという事態にまで発展しました。
アクセシブルラグジュアリーとして若者向けの発信にはある意味では成功しているのですが、本来のターゲットとなる顧客層からは完全にそっぽ向かれてしまいました。
現在はブランドイメージの立て直しを行っていますが、マイケル・コースのグループであるカプリ・ホールディングスからすると売り上げの伸びは直近で買収したジミーチュウやヴェルサーチェに頼らざるを得ない状況です。
ブランドというのは時代背景やトレンド、デザイナー、経営戦略によって大きく伸びたり、沈んだりします。
マイケル・コースはハイブランドとファストファッションの中間にあるようなボリュームゾーンを狙っていると考えれば成功していると言えるかもしれません。
この記事を監修しているのは?
ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門
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