PRADA プラダ
イタリア初のブランドコングロマリットへ
ヨーロッパで巻き起こった買収合戦開幕
(出典:http://www.gucci.com/)
ブランドグループというと一番有名なのが、ルイ・ヴィトンを筆頭としたLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)です。フェンディ、ディオール、ロエベ、セリーヌ、ジバンシィ、ブリガリ、タグ・ホイヤー、ショーメなど名だたるブランドがグループに属している一大ブランドコングロマリットです。
さらにリシュモングループ。
カルティエ、パネライ、IWC、ジャガールクルト、ヴァシュロン・コンスタンタン、Aランゲ&ゾーネといった腕時計や宝飾品ブランドを多く抱えるグループがあります。
もうひとつは、ケリング(旧PPR)があります。
かつては、グッチがグループのトップとして君臨していたのですが、今ではいちブランドとしての地位に甘んじていますが、ボッテガ・ヴェネタ、アレキサンダー・マックイーン、バレンシアガ、サンローラン、セルジオ・ロッシなどのラグジュアリーブランドを束ねるグループがあります。
こうした巨大ブランドグループの再編という時代においてプラダもイタリア初のブランドグループを作り、このフランス企業で独占されるラグジュアリーブランド市場に風穴を開けようと奮闘しました。
それが、1990年代の後半からです。
一番最初の買収は現在ケリンググループのいち員であるグッチへの仕掛けからでした。
グッチは当時は単独ブランドとして存在しており、トム・フォードとドメニコ・デ・ソーレによって復活を遂げ、急成長を遂げている最中でした。
1998年にグッチ株の9.5%を購入し、LVMHに売却したのです。
ちょうどLVMHもグッチの買収を仕掛けている時だったので、プラダはグッチ株を売却することで多額の利益を得ました。
結局グッチは、LVMHに買収されることを何とか阻止したいという思いのもとケリング(旧PPR)と手を組み、グッチグループへの第1歩を踏み出すきっかけにしたのでした。
拡大を続けるための買収戦略
(出典:http://www.church-footwear.com/)
プラダは1978年にミウッチャがデザイナー兼オーナーに就任してからというもの破竹の快進撃を続けてきました。
革新的なナイロンバックの大ヒット、靴事業、アパレル事業の開始、ミュウミュウ、メンズライン展開、ヨットレースへの参加などプラダのブランドイメージは格段に向上し、売上もうなぎ登りの状態だったのです。
1978年から買収劇を開始した1998年の20年間で年商は1000倍近くにも膨らんでいたのです。
最初に買収したのは、ヘルムート・ラングでした。
当時塗装で汚れ加工を施したジーンズで圧倒的な人気を獲得したヘルムート・ラングは、ファッションと芸術を融合するという観点でプラダと共通する点がありました。
そして、次にジル・サンダーに触手を伸ばしました。
ジル・サンダーは婦人服に男性的なスタイルを持ち込んだ革新的なデザイナーでした。
これら2つのブランドをまずプラダグループの傘下に加えたのです。
さらにイギリスの老舗シューズブランドのチャーチ。
チャーチはヘルムート・ラングとジル・サンダーが服飾をメインにしたブランドであるのに対して、少し違和感がありますが、ここにはある思惑がありました。
チャーチを中心にしたメイド・イン・イギリスグループを作ることだったのです。
2000年にはLVMHと共同でフェンディの買収に乗り出します。
LVMHと共同で51%の株式を取得し、パトリツィオ・ベルテッリがフェンディの代表取締役に就任しました。
他にもアスディン・アライアやカーシュー、ジェニー、ビブロスといったブランドの買収も行いました。
こうしてプラダは素早い買収戦略でわずか数年の間に巨大ブランドグループへと変貌を遂げたのです。
想定外の事件によりやむなく撤退
プラダは順調にM&Aを繰り返し巨大ブランドグループへと発展しました。
しかし、このタイミングで想定外の事態に見舞われます。
それは、いわゆるITバブルと呼ばれたハイテク株の暴落と9.11事件と呼ばれるニューヨークを震撼させたテロ事件である。
この2つの想定外の事件によって順調だった買収戦略、イタリア初のブランドグループ構想はあっさりと幕を閉じます。莫大な負債を抱えることになったプラダグループは、結局手に入れたブランドを売却せざるをえない状況になったのです。
最初にフェンディをLVMHに売却し、赤字が続いていたヘルムート・ラングとジル・サンダーも手放しました。
アライアとビブロスも手放すことになり、ジェニーはデザイナーのモチベーションの低下から生産休止状態。
手元に残ったのは、イギリス連合は夢に終わったチャーチとカーシューの2社だけでした。
こうしてイタリア初の一大ブランドコングロマリットを作るという計画は多額の負債と共に無残にも崩れ落ちてしまったのでした。
この記事を監修しているのは?
ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門
このブランドを見た人はこんなブランドも見ています
中古・古着でプラダを格安購入
1 | SNKRDUNK スニーカーダンク |
ハイブランドを売りたい人と買いたい人をマッチングしてくれる新しいサービスの形態!安心の真贋鑑定を兼ね備え、煩わしいやり取りのいらない次世代のフリマアプリでお得にハイブランドをゲットしよう! | |
SNKRDUNKでプラダを探す |
2 | セカンドストリート 2nd Street |
取り扱い商品が100満点規模にも登る古着アイテムが常識外れの格安プライスで販売中!オンライン試着や店舗お取り寄せなど大手ならではの充実のサービスで安心・快適なショッピング体験を! | |
セカンドストリートでプラダを探す |
プラダを海外から直接購入
1 | SSENSE エスセンス |
ラグジュアリーブランド海外通販のSSENSE(エスセンス)がついに待望の日本語オープン。関税や送料もコミコミ価格でベッドで寝転びながらでも格安でハイブランドが買えちゃいます。 | |
SSENSEでプラダを探す |
2 | MATCHESFASHION マッチズファッション |
英語版でも大人気だった老舗セレクトショップが待望の日本語化。最大で50%OFFにもなるセールはただでさえ安い海外直買い付けを信じられない破格のプライスにしてしまった! | |
MATCHESFASHIONでプラダを探す |
3 | LUISAVIAROMA ルイーザヴィアローマ |
100年近い歴史を誇る老舗ブランドセレクトショップによる安心の海外直輸入!関税も送料も込みこみでセール価格で最後の1点はさらに割引、安心・安全に格安海外ショッピング! | |
LUISAVIAROMAでプラダを探す |
販売アイテムの紹介
Supported by 楽天ウェブサービス
商品情報の提供は楽天ウェブサービスを使用して、楽天商品情報を表示しています。