BERLUTI ベルルッティ
紳士靴の常識を塗りかえた革新の歴史
ビスポーク専門ブランドとしてスタートしたベルルッティ
BERLUTI(ベルルッティ)は、1895年に創業された世界最高峰のレザーブランド。
100年以上の歴史を持つベルルッティは、パブロ・ピカソやアンディー・ウォーホルといった世界有数のアーティストからも愛用されるほど芸術的な美しさを持つシューズを作ることで有名です。
創業者は、アレッサンドロ・ベルルッティで、1865年にイタリアのセニガッリアという小さな村で生まれ19歳の時に運命を探す旅に出て、最終的に辿り着いたのが当時芸術の街として花が開きつつあったパリでした。
そこから10年間靴職人としてイサドラ・ダンカン、エリザベス・アーデン、ヘレナ・ルビンスタインといった顧客のためにオーダーメイドの靴を作り続けました。
アレッサンドロの作る靴は、靴型からフォルム、素材、履きやすさなど徹底的なこだわりを持って情熱を注ぎ込んだことによってパリのセレブリティから高い評価を集めていきました。
そして、1895年に今も定番として君臨する一枚革のレースアップシューズ「アレッサンドロ」を創り出したことにより、カスタムメイドによる受注生産を行う紳士靴メゾンとしてブランドBERLUTI(ベルルッティ)の歴史が始まります。
ベルルッティの技術は家族経営の時代において、その息子へと継承されていきます。
2代目となったトレッロ・ベルルッティは父譲りの完璧主義者で彫刻家としての感性を持って父アレッサンドロの生み出したアッパーからソールまで一枚の革で製造するノルベジアン製法をより完璧な技術へと進化させていきます。
あまりの人気にオーダーが殺到していたので、よりよい環境で靴づくりを行うため1928年、モンダボー通りに初の工房兼ブティックの開設を行いました。
3代目のタルビーニオ・ベルルッティは、ベルルッティに近代化の波をもたらしました。
世代的には第2次世界大戦も終焉を迎えており、いよいよベルルッティが世界に羽ばたくというという道筋を整えていったのです。
大きな改革としては1959年にこれまでビスポーク(オーダーメイド)だけのビジネスモデルからプレタポルテ(既成靴)のコレクションを発表し、若い世代への門戸を開いたのです。
数々のアイコンが誕生!礎を築いたオルガ・ベルルッティ
オルガ・ベルルッティは3代目のタルビーニオの従姉妹にあたり、1960年代からはオルガがアート・ディレクターとして実権を握ります。
現在でもベルルッティは変革と革新が行われているブランドではありますが、ベルルッティの歴史において最も大きな革新が起こったのは4代目のオルガ・ベルルッティ時代でしょう。
女性的な感覚と芸術的感性を持ったオルガによってベルルッティの店舗にはイヴ・サンローラン、ピエール・ベルジュ、カール・ラガーフェルド、ジャック・ラカンといった今考えると鳥肌が立つようなメンバーが集まるサロンのような場所になりました。
そして1980年頃から現在のベルルッティのアイデンティティともなっている「ヴェネチアレザー」の開発と「パティーヌ」という特殊な染色技法を世に送り出すのです。
ヴェネチアレザーはベルルッティのみが使用できる門外不出のレザーであり、製造過程、入手ルートも極秘事項です。
ただ、このレザーはとても柔らかく、伸縮性があるのに型崩れもしないという理想的な革であり、さらに発色の良さがパティーヌとの相性も抜群です。
パティーヌに至っては、これまで黒や茶しかなかった紳士靴の世界にグレーや赤、緑、黄色、青などこれまでになかった色合いのシューズを生み出したのです。
このパティーヌは画期的すぎると思われましたが、新しいものを求める時代背景とも合致したことで大ヒットし、オルガは色の魔術師と呼ばれるまでになったのです。
さらにアンディー・ウォーホルのためにローファー「アンディ」をデザインしますが、ここで入れ墨のようなデザイン「タトゥー」が生み出されました。
アンディは現在でも定番として新作コレクションがリリースされるほどの人気モデルとなっています。
オルガ・ベルルッティによるメゾンの大改革によって数々のアイコンが創り出され、ベルルッティの盤石な基盤が築き上げられたのです。
時代に沿った変革を続ける新生ベルルッティ
これまで家族経営によってブランドを発展させてきたベルルッティですが、ついに巨大なブランドコングロマリットに飲み込まれることになります。
1993年に世界最大のブランドコングロマリットLVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)によって買収されました。
今でこそルイ・ヴィトンをはじめ、ディオール、セリーヌ、ロエベ、タグホイヤー、フェンディ、ブルガリ、そして最近ではティファニーまでをも傘下に収めたLVMHですが、当時はまだジバンシィを買収したくらいで拡大路線のかなり初期にベルルッティに目を付けたことになります。
パティーヌと共にベルルッティを代表するアイコンとなっているレザーに美しい文字を装飾する「カリグラフィ」もLVMHの買収後に完成しました。
2005年にはシューズと共にセレブリティの注目を集めるバッグや財布、ベルトなどのヴェネチアレザーをフルに活かしたレザーグッズのコレクションが開始されます。
そして、ベルルッティがトータルブランドとして更なる飛躍を遂げるにあたり、LVMHのベルナール・アルノー会長の息子アントワン・アルノーが2010年にマネージング・ディレクターに就任し指揮を執りはじめました。
2011年にはアーティスティック・ディレクターとしてアレッサンドロ・サルトリが就任し、既製服(プレタポルテ)にも進出をしたのです。
そして、2016年にはアレッサンドロ・サルトリからハイダー・アッカーマンへとアーティスティック・ディレクターが交代し、その後2018年からクリス・ヴァン・アッシュが後を継いでいます。
クリス・ヴァン・アッシュの就任後は、これまではシューズとレザーグッズというアクセサリーブランドというイメージだったベルルッティが洋服も扱うブランドとしての存在感も増しています。
カリグラフィを巧みに用いたウェア、スポーティーな要素を取り込んだスニーカーなどのストリートスタイル、ヴェネチアレザーの高級感はそのままに、カジュアルに落とし込んでいるクリスのテイストは新時代のベルルッティとして大きな注目を集めました。
しかし、LVMHグループではルイ・ヴィトンにヴァージル・アブロー、セリーヌにエディ・スリマン、ディオールにキム・ジョーンズなど様々なデザイナーシャッフルを続けており、その煽りを受けたのかクリス・ヴァン・アッシュは2021年に退任することになりました。
クリスは上手くいっていたように見えたため、意外な退任劇となり後任は置かずにデザインチームが引き継ぐことになっています。
この対応は、もしかするとLVMHとしての新しい戦略となっているかもしれません。
ただ、ベルルッティというブランドはそのアイデンティティが確立されたブランドでもあるので、クリエイティブ・ディレクター不在であっても素晴らしい価値を提供してくれることになるでしょう。
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ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門
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