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彗星のごとく現れた若き新星の歴史

幼少期からすでに異彩を放つ少年ルブタン

（出典:https://www.facebook.com/christianlouboutin/） クリスチャン・ルブタンは、1963年にキャビネットメーカーに務める父と専業主婦の母のもとパリに生を受けました。
父は忙しく幼少期にほとんどルブタンとの関わりを持てなかったため、主に母親と3人の姉妹と過ごしていたようです。

この幼少期の成長過程によってルブタンに女性的な感性が育まれ、後のデザインのインスピレーションになったと語っています。

あまり勉強に興味のなかったルブタンは、3度も学校を追放され、わずか12歳で学校をドロップアウトし、家をでることを決意します。
こうして一般的なレールから自ら外れていったルブタンは、10代前半の頃から靴のスケッチをはじめます。

そして、最初の仕事はキャバレーの楽屋で演者をサポートすることでした。
この頃からミック・ジャガーやアンディ・ウォーホルと一緒にクラブに入り浸り、ナイトシーンの虜になっていました。

運命を決定づける偶然の出会い

（出典:https://www.facebook.com/christianlouboutin/） ルブタンの現在を決定づける出来事は偶然に起こりました。
1976年に国立アフリカ・オセアニア美術館に立ち寄った時、木製の床を傷つけるハイヒールでの入場を禁止するという看板を見つけました。

この看板にあったハイヒールに魅了されたルブタンは、そのデザインを自分のものにしてしまいます。
ルブタンがのちに語ったのは、「ルールを破りたかった。そして女性に自信と力を与えたかった。」

幼い頃から型破りの生活を送ってきたルブタンらしいエピソードといえます。

さらにこの当時のルブタンに影響を与えたのは、ロジェ・ヴィヴィエです。
後にロジェ・ヴィヴィエの弟子になるのですが、友人からもらった1950年代のDior（ディオール）のための靴デザインに大きな影響を受けたのです。

自ら切り開いたキャリアの道

（出典:http://us.christianlouboutin.com/） 世界の文化にも興味があったので、まるでパリからの逃避行のように10代後半をエジプトとインドで過ごしました。

この旅の中でハイヒールの成功なポートフォリオを作成し、それを持って1981年にパリへと戻ります。

このデザインが認められ、1982年からシャルル・ジョルダンのもとで働くようになり、靴作りの基本を学ぶことになります。
その後、スパイクヒールを発明したとロジェ・ヴィヴィエのもとにいき、昔からの憧れだったロジェ・ヴィヴィエの弟子となるのです。

フリーランスとなったルブタンは、シャネル、イヴ・サンローラン、モード・フリゾン、エルメスといった超一流ブランドの女性靴をデザインするようになり、さらにVOGUEの（ヴォーグ）でも働いていました。

ここまで多くの経験を積んできたルブタンは、1991年についに現在のChristian Louboutin（クリスチャン・ルブタン）となる自身のブランドをオープンするのです。
まだ30歳にすらなっていない若いルブタンの快進撃はさらここから始まります。

快進撃を続ける若き新星ブランド

（出典:http://us.christianlouboutin.com/） 最初の顧客はなんとモナコのカロリーヌ妃だっというから驚きです。
そして、カロリーヌ妃がクリスチャン・ルブタンのパリのサロンを訪れ、褒めちぎったコメントをジャーナリストが掲載し、それがルブタンの名を世界中に広める大きな宣伝効果となりました。

なんとも幸先の良いスタートをきったのです。

顧客はカロリーヌ妃だけではありません。
マドンナ、ダイアン・フォン・ファステンバーグとカトリーヌ・ドヌーブなどの名だたるクライアントが続きます。

1993年にはルブタンの代名詞ともなっている「レッドソール」が登場します。
マドンナなどはプロモーションビデオなど事あるごとにルブタンの靴を履き、世界にルブタンの靴を広めることに貢献しました。

クリスチャン・ルブタンの勢いはとどまるところを知らず、わずか20年ほどの間でパリから世界中に店舗を広げ、毎年50万足以上もの靴を売り上げています。
さらには靴だけではなくレザーアイテムとしてバッグや財布なども老舗ラグジュアリーブランドに負けないほどの大人気となっています。

そして2011年には世界で最も検索されたシューズブランドとなるほどの大躍進となっています。
ラグジュアリーブランドというと19世紀や20世紀初めから世紀をまたいで活動しているブランドがほとんどの中、わずか20年でここまでの大成功を収めたクリスチャン・ルブタンは、まさにラグジュアリーブランド界のサクセス・ストーリーとなっています。

→次は、「ルブタンを履けばセレブの仲間入り？」

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
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世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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