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ブランド評価

当サイトに掲載しているブランドは世界的に通用する一流ブランドばかりですですが、
ブランド評価は独断と偏見に基づきながらも、当サイトに掲載しているブランドの相対評価を元に可能な限り客観的な視点で行っています。
不快感を感じられる方もいらっしゃるかも知れませんが、ご了承願います。

ひと言コメント

ハーマンミラーといえばイームズでしょう。イームズのシェルチェアやラウンジチェアなどアメリカのミッドセンチュリーを代表する家具ブランドです。
ブランドイメージは高い評価を得ていますし、ラウンジチェアなどは見るからに高級な印象を与えてくれます。よくテレビや雑誌などでも見かけますが、かなりの雰囲気を出していますよね。
ミッドセンチュリー家具を語る上では絶対に欠かすことのできないブランドですし、ミッドセンチュリースタイルをコーディネートするためには必須のブランドです。

アメリカブランドの家具はヨーロッパに比べてクラシカルで堅い印象があるのですが、シェルチェアをはじめ、ジョージ・ネルソンのマシュマロチェアなどユニークな作品も発表しており、さらにはアーロンチェアというオフィス家具を代表するチェアも発表しています。

アメリカを代表するモダンファーニチャーブランドである事は疑いようがありません。

ブランドストーリー

ミッドセンチュリーの代名詞

（ラウンジチェア 出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） ミッドセンチュリーといえばハーマンミラーというほど、ミッドセンチュリースタイルのコーディネートには必ずと言っていいほどハーマンミラーの家具が登場します。

これは当たり前のことで、ミッドセンチュリーの中心的デザイナーであるチャールズ＆レイ・イームズ、そしてハーマンミラーのデザイン・ディレクターでもあり、自身もデザイナーとして活躍したジョージ・ネルソンの家具を製造しているからです。
今でこそVitra（ヴィトラ）が正規ライセンスを保有していますが、ミッドセンチュリー当時はコーヒーテーブルやあかりで有名なイサム・ノグチのハーマンミラーから発表されていました。

いわゆるミッドセンチュリーを彩るデザイナーは、ハーマンミラーから誕生した、言い換えてみればハーマンミラーがミッドセンチュリーそのものと言ってもいいくらいなのです。

もし、ミッドセンチュリースタイルに憧れをもっているなら、迷わずにハーマンミラーを見ることをおすすめします。

世界に羽ばたいたアメリカのトップモダンファニチャー

（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） ハーマンミラーの創業は1923年ですが、さらにルーツを辿って行くと1905年の伝統的なスタイルの高品質ベッドルーム家具製造会社スター・ファニチャー・カンパニーの創業まで遡ります。
後にミシガン・スター・ファニチャー・カンパニーと改名した同社の社長にD.J.デプリーが就任し、義父であるハーマン・ミラーにミシガン・スター・ファニチャー・カンパニーの株の取得を進め、1923年にハーマンミラーが誕生したのです。

ハーマンミラーはもともと伝統的な家具を作っていましたが、転機が訪れたのが1930年のニューヨークの家具デザイナー ギルバート・ローディとの出会いです。
ローディがデプリーを説得し、ハーマンミラーは伝統的な家具作りから、現代的なアメリカ人のライフスタイルに合わせた家具を作りへとシフトしたのです。

1940年代にはローディのデザインしたExecutive Office Group （EOG） を皮切りにしてオフィス家具に進出し、システムファーニチャーの先駆けとなっていきます。
ハーマンミラーは現在でもオフィス家具に非常に強いですが、この当時からオフィス家具に力を入れていたのです。

そして、ローディの死後、新しいデザイン・ディレクターに就任したのがジョージ・ネルソン。
自身もデザイナーとしてネルソン・プラットフォーム・ベンチなどのヒット作を発表する一方で、イームズの才能をいち早く見いだし、ハーマンミラーのデザイナーとして迎えます。
この目利き力が現在までも続くハーマンミラーの隆盛を支えているのは言うまでもありません。

この後のミッドセンチュリー時代にはイームズ、ネルソン、そしてイサム・ノグチと数々の名作を生み出していき、歴史にハーマンミラーの名が刻み込まれていくのです。

そして、ハーマンミラーはアメリカだけの家具製造会社ではなく、世界のファーニチャーブランドとして名声を得ていきます。
ジョージ・ネルソンやイームズの死後も、ハーマンミラーの代表作となっているオフィスチェア「アーロンチェア」や2000年以降にも「ミラチェア」など次々と素晴らしい製品を発表し続けます。


（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） また、近年でもイヴ・ベアールやロナン＆エルワン・ブルレック、アイシェ・バーセルといった若手デザイナーとコラボレーションして、素晴らしい作品を生み出し続けているのです。


現在ではハーマンミラーは、クラシック製品と暮らしのための新しいデザインに加え、コンテンポラリーなインテリアのソリューション、ヘルスケア施設のソリューション、そして関連するテクノロジーやサービスにおいても、革新をもたらすイノベーターとして評価されています。
ミシガン州ジーランドに本拠を置き、製造拠点を米国、中国、イタリア、英国に、また販売事業部、販売代理店、ライセンシー、顧客を100カ国以上に有するビッグカンパニーに成長しています。

品質と革新を生み出す飽くなき探究心

（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） ハーマンミラーは企業としても素晴らしい取り組みを行っています。
そのひとつが生産システムの効率化です。

オフィス家具業界は特注を受けてからの受注生産となっていて、機能や仕上げの様々なオプションを考えると何百万ものパターンを生産しなければいけませんでした。
これが製品出荷までの長いリードタイムにつながっていたのです。

これを解消するためにトヨタのサプライヤー・サポート・センターとの協力関係を確立し、世界最高レベルの生産プロセスを家具業界ではじめて取り入れたのです
これが功を奏し、生産におけるリードタイムを約半分に短縮し、多くの製品は10営業日以内に出荷できるようになったのです。

こうした内部的なプロセスの見直しによって効率化されたハーマンミラーだからこそ、よい家具を適正な価格で製造・販売できるのです。

さらにハーマンミラーは家具の歴史の中でイームズのプライウッドチェアやビル・スタンフのアーロンチェアに代表されるように様々な革新を行ってきました。
これは、単に技術だけの話ではなく、複雑な顧客ニーズに対する深い考察に基づいて研究を行い、素材や経済状況の変化など様々な角度からの探求の結果なのです。
こうしたベースラインの深い研究結果の上に、素晴らしいデザイナーの強烈なインスピレーションが融合し、ハーマンミラーの伝説的な家具は生み出されてきました。

チャールズ＆レイ・イームズとの関係

（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） ハーマンミラーという名前よりも有名なのはイームズという名前。
もしかするとハーマンミラーという名前は知らなくても、イームズという名前は聞いたことがあるという人も多いのではないかと思います。

イームズとハーマンミラーの関係は1946年にデザイン・ディレクターのジョージ・ネルソンがイームズの可能性に気づき、口説きおとしたことから始まります。

その後は、『Merman Miller（ハーマンミラー）＝Eames（イームズ）』は同義語となってしまうほど、2者は強烈なシナジーを発揮しました。
この2つの言葉がそのまま技術革新とデザインの卓越性を示す言葉となったのです。

現在でもイームズの家具の正規ライセンスを保有しているのはハーマンミラーです。
イームズの家具は意匠権が切れているので、多くのリプロダクト品やジェネリック家具として安価で流通していますが、正規品が欲しい場合はハーマンミラー、もしくはハーマンミラーの正規販売店から購入しましょう。

ハーマンミラーの革新を表す名作

Eames（イ―ムズ） プライウッドチェア

（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） イームズとハーマンミラーの関係を作ったきっかけともなったのが、プライウッドチェアです。
見ただけでこれがイームズのデザインだと分かる傑作で、成形合板を用いて緩やかなカーブをもたせた形に成形したことにより、軽量でありながらも耐久性に優れています。
タイム誌から20世紀最高のデザインに選ばれ、「優雅で、軽やかで、快適。模倣品が多数出ているが、これを超えるものはない」という最高級の賛辞を贈っています。

Eames（イ―ムズ） 「シェルチェア」

（シェルチェア 出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） イームズ シェルチェアは、1948年ニューヨーク近代美術館 が開催した「ローコスト家具デザイン国際コンペ」で初めて紹介されました。
1950年に製品化して以来、家庭やオフィス、カフェ、研修センターなどで幅広く使用され、当初はFRP(ガラス繊維強化プラスチック)素材で製造していましたが、再資源化できないという理由から現在は、環境に配慮した素材であるポリプロピレン製となっています。
時代を超えて残ってきたフォームは様々な空間で「すわり心地のよい椅子」として今でも親しまれています。

Herman Miller（ハーマンミラー）の代名詞 アーロンチェア

（出典:http://www.hermanmiller.co.jp/） 平均的な体型のユーザーのためにデザインされたチェアだけでは、すべての人の満足を得ることはできません。
また、1つの仕事に対する1つの姿勢のためにデザインされたチェアでも十分ではありません。アーロンチェアは、あらゆる体型と姿勢に対応した素晴らしい座り心地を実感出来るチェアです。

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この記事を監修しているのは？

高級家具・インテリアリサーチ部門

元建築家や現役インテリアコーディネーターや家具販売店員で編成。
国内外の高級家具やブランドなどを徹底的にリサーチし、定番からまだ見ぬブランドや家具を発掘しています。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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