High-Brands.com

アライア Overview

最近よく聞くALAIA（アライア）ってどんなブランド？

　 ここ最近で耳にすることが多くなったALAIA（アライア）というブランド。
伝説的なデザイナーであるアズディン・アライアが立ち上げた歴史あるブランドで、身体にぴったりフィットするボディコンシャスというスタイルを生み出したブランドとしても有名です。

ナオミ・キャンベルやステファニー・シーモア、ベロニカ・ウエブ、シンディ・クロフォード、クラウディア・シファーなどスーパーモデルという概念のベースとなったブランドとも言われ、ショーに出演するギャラの代わりにその時に着た服が報酬代わりでOKというくらいアズディン・アライアに心酔していたほどなのです。


　 世界的にボディコンシャスの一大旋風を巻き起こしたブランドではあるのですが、ファッション業界の表舞台からは離れていたため、めっきり名前を聞かなくなっていました。
創業デザイナーのアズディン・アライアの死後、数年が経ち満を持して新しいクリエイティブ・ディレクターが就任し、2022年に新生アライアとしてコレクションを発表したことによってファッション業界の表舞台で再び注目を集めているのです。

特にこれまではウェアを中心としていたブランドが、バッグなどの一般層でも購入しやすいアイテムへとラインナップを拡充したことで、よりブランドを身近に感じることができる様になったのも大きなポイント。

とてもユニークで興味深いALAIA（アライア）というブランドをもっと知りたいという方は是非この後もチェックしてみてください。

ボディコンって知ってる？アライアの代名詞「ボディコンシャス」

　 日本でもバブル時代に当時人気絶頂を誇ったジュリアナ東京などのディスコで踊りまくる女性たちがこぞって着ていた印象のあるボディコンルック。
女性の身体にぴったりとフィットする素材をつかってボディラインを強調するワンピースやドレスなどがボディコンと呼ばれました。
日本のボディコンファッションブームでアライアを着ている人は少なかったと思いますが、その発祥はアライアのファーストコレクションで発表されたボディコンシャススタイルのコレクション。

もっとも日本でのボディコンブームというのは、アズディン・アライアが望んだものとは違うのかもしれませんが、それでも80年代にはその影響力が絶大だったというのはうかがい知れます。

本来の目的は女性の解放に近いもので、「すべての女性の体は美しく、体型がそれぞれ違うということが美。」という考えのもと、理想の体型に合わせて服を作るのではなく、ストレッチ素材や柔らかいレザーなどを合わせて体のラインをさりげなく強調するのがアライアのスタイル。
『第2の肌のような服』とも言われ、日本で流行ったように異性に媚び、セクシーさを強調するものではなく、自然に女性の曲線美や上品さを引き出すウェアとして設計されたものなのです。

異端のデザイナー「アズディン・アライア」服作りにかける情熱

アズディン・アライアというデザイナーの服作りにかける情熱は本物です。
一般的な常識から離れた行動をとっていたのも、大手ブランドコングロマリットの原理原則に従わなかったのも商業的に成功させることが、本質的な良い服を作るというクリエイティブな部分からは遠いところにあったからでしょう。

創造性のためにはファッション業界の慣習なんて無視！

　 ファッション業界に多大な影響を与え、ボディコンという世界中を熱狂させるようなブームを巻き起こした割にはあまり有名ではないアズディン・アライアというデザイナー。
これはラグジュアリーファッション業界では慣例となっている年2回のコレクションというのを無視し、さらにはお披露目会であるショーすらもほとんど行わなかったからというのが大きいです。

もちろん駆け出しの頃はファッション業界に合わせたコレクションを発表していましたが、いつしかショーの数が増えすぎて服作りのリズムが早くなりすぎていたので創造性を維持することが難しくなり、新作がたまったら見せるという独自のやり方に切り替えたのです。

そしていつしかショー時代を行わなくなり、個人のために服作りをするというスタイルになっていきました。

彫刻家としての発想がファッションを変えた

　 ボディコンシャスはアライアの代名詞ですが、なぜボディコンシャスなスタイルが生まれたかというと美術学校で彫刻を専攻していたことがその発端でしょう。
本職の彫刻家レベルの技で服を造形し、女性のボディに合わせて服を作っていったのです。

女性のボディを完璧にとらえ、女性の体を最高に美しく魅せるデザインは彫刻家ならではのもの。
女性が服を着た時にも、その服の本来の見え方が崩れることなく、ピタッと女性の体にフィットするように女性服のシルエットを品種改良しました。
これまでのルーズでフィット感やソフトなシェイプからすると、革命的なシルエットを生み出したのでボディコンシャスが空前の大ブームを巻き起こしたのです。

デザイナーであり、熟練の職人でもあり

　 アズディン・アライアが服作りに対して並々ならぬ情熱を注いでいるというのは、その姿勢からも感じ取れます。
一般的にアライアクラスのデザイナーが自分で服のパターンをカットしたり、縫製したり、フィッティングしたりという作業を行うことはごく稀でしょう。
しかし、アライアは自らの手でそうした作業をこなしていたのです。

ファッション業界は、より多くのユーザーが気に入るようなマス向けを意識した服作りを行う傾向が強くなっていますが、アライアより直感的に自分の良いと思ったものを作る。
そのために徹底した調査と自身とチームの優れた技術を持って作品を生み出していました。

大量生産が当たり前の時代において、例外と言える存在ではありますが、だからこそアライアの作る服というのは世界を代表するスーパーモデルからも称賛され続けたのです。

時代は変わり新時代のALAIA（アライア）へ

　 ALAIA（アライア）は、アズディン・アライアが立ち上げたブランドであり、ボディコンシャスを生み出した生粋のクチュリエでした。
伝説的なデザイナーであり、多くのデザイナーたちに影響を与えてきたアズディン・アライアはこの世を去り、しばらくはクリエイティブ・ディレクター不在の状態が続いていましたが2021年からクリエイティブ・ディレクターが就任しブランドを引き継いでいます。

アライアは大手ブランドコングロマリットのリシュモンに属しているので、2021年にリシュモンが後継デザイナーとして指名したのがピーター・ミュリエ。
あのラフ・シモンズの右腕としても知られ、ジルサンダーやディオール、カルバンクラインなどで経験を積んできたピーター・ミュリエがアライアのアーカイブを研究し、女性の体の美しさを引き出すボディコンシャスのDNAを引き継いでいます。


　 新生アライアの魅力としては、バッグやシューズといったアクセサリーの充実です。
商業的な成功よりも服作りを重要視したアズディン・アライア時代より、ラグジュアリーブランドの顔ともなるバッグなどが大きくフィーチャーされ、手が届きやすくなったと言えるでしょう。

バッグではCŒUR（クール）というハートの象ったバッグや三日月型のDEMI-LUNE（デミリュンヌ）などアイキャッチーでキュートなデザインが揃っていますし、シューズでもLA SCULPTURE（スカルプチャー）やLE SABOT（サボ）のような彫刻的なデザインの美しいシューズに目を奪われます。

こうしたアライアらしさを落とし込んだアクセサリーというのも新生アライアにおける新しい魅力となっています。

ALAIA（アライア）の歩んできた歴史

　 ALAIA（アライア）というブランドは、もともとアズディン・アライアというデザイナーがスタートしたブランドであり、メゾンの設立でいくと1964年とされています。

1935年にチュニジアのチュニスで双子の兄として生まれたアズディン・アライア。
両親はファッション業界とは関係のない農家を営んでいましたが、双子の妹であるハフィダがアズディンのクチュールへの愛情を刺激する起爆剤となり、また母の友人の女性がファッション雑誌VOGUEのコピーを見せてくれたことで創造性を養っていきました。
なんと年齢を偽ってチュニスの美術学校に入学して彫刻を学び、そこで人間の身体、その体型について洞察を得たことでその後のスタイルの確立に一役買ったということになります。

卒業後は、仕立て屋の助手として働き始めましたが、すぐに地元に人のためにドレスを作りはじめ、デザイナーを目指して1957年にはパリに渡りクリスチャン・ディオールで働く予定でしたが、アルジェリア戦争の勃発などもあり何もできないままわずか５日で解雇されることに。
すぐにギ・ラロッシュで仕事を見つけ、オートクチュールの手法について学ぶことができ、さらにはパリの社交界に対しての人脈を築いていったのです。

ギ・ラロッシュ時代から多くの顧客を掴んでいたこともあって評判は口コミで広がり、1964年にはパリの左岸にメゾンを設立することになり、パリ社交界の花形たちが列をなしてアズディン・アライアのもとを訪れるようになったのです。

1970年代にはシャルル・ジョルダンのもとで、またその後はティエリー・ミュグレーのもとで働き、またクロード・モンタナとも友情を築きました。
本当の意味でアズディン・アライアというブランドが誕生したのは独立を果たした1980年で、また1981年春夏コレクションでアライアの代名詞でもあるボディコンシャスなスタイルを披露し、瞬く間にボディコン旋風を巻き起こしたのです。


　 1980年代のアライアはファッションシーンに絶大な影響力を持ち、多くのデザイナーがアライアのシルエットをコピーし、フランス文化省から年間の最優秀デザイナー、最優秀コレクションを受賞し、さらにニューヨークとビバリーヒルズ、パリにブティックをオープンしました。
顧客にはマドンナやジャネット・ジャクソン、ナオミ・キャンベル、グレイス・ジョーンズ、ティナ・ターナーなど多くのセレブリティが名を連ねたのです。

ただ、1990年代の半ばに双子の妹の死後、コレクション参加をしなくなり、ファッションシーンからは事実上、姿を消してしまったのです。
それでも完全にファッション業界から離れたわけではなく、個人の顧客に対してコレクションを提供し続け、熱狂的なファンのためにバーニーズニューヨークなどセレクトショップでの販売は続けました。

ファッション業界の常識とは一線を画す経営姿勢を取り続けてきたアライアですが、2000年にはプラダグループとのパートナーシップを結びました。
クリエイティブ面ではアズディン・アライアに一任する契約になっていましたが、商業面の成功のためにオートクチュールは削減され、プレタポルテやアクセサリーに集中する方針となりました。
さらに2007年にはプラダグループを離れ、カルティエやヴァンクリーフ＆アーペルなどを擁するリシュモングループに入っています。

アズディン・アライアは2017年にこの世を去り、その後を継ぐクリエイティブ・ディレクターはラフ・シモンズの右腕として知られるピーター・ミュリエが就任しています。


破天荒な歴史を歩んできたブランドALAIA（アライア）。
新体制になり、ブランドがどのように変化、進化、成長していくのか？今後がとても楽しみです。

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

このブランドを見た人はこんなブランドも見ています

中古・古着でアライアを格安購入

1	セカンドストリート 2nd Street
	取り扱い商品が100満点規模にも登る古着アイテムが常識外れの格安プライスで販売中！オンライン試着や店舗お取り寄せなど大手ならではの充実のサービスで安心・快適なショッピング体験を！
	セカンドストリートでアライアを探す

アライアを海外から直接購入

1	SSENSE エスセンス
	ラグジュアリーブランド海外通販のSSENSE（エスセンス）がついに待望の日本語オープン。関税や送料もコミコミ価格でベッドで寝転びながらでも格安でハイブランドが買えちゃいます。
	SSENSEでアライアを探す

2	YOOX ユークス
	YOOXプライスはブランド正規品の新品がいきなりブランド定価の半額からスタート。時間が経てばさらに値下がりして、90％OFFのスーパープライスに。海外アウトレットだからできる驚愕のプライスは体験するしかない！
	YOOXでアライアを探す

3	Farfetch.com ファーフェッチ
	海外セレクトショップから直接購入で日本にいながらあたかも海外旅行中の格安価格でブランド品が買える。関税手続きや日本語サポートなど面倒な手続きは全てFarfetchが代行してくれるので楽ちんです。BUYMAなどの仕入れにも使われるファッション業界の黒船！
	Farfetch.comでアライアを探す