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名作データシート

• 作品名： TALIESIN（タリアセン）
• 発表時期：1912 年
• デザイナー： Frank Lloyd Wright（フランク・ロイド・ライト）
• ブランド： YAMAGIWA（ヤマギワ）

（出典:http://www.yamagiwa.co.jp/）

完璧な光を創り出す間接照明

タリアセンというのは、本来は近代建築の4大巨匠にも数えられる偉大な建築家フランク・ロイド・ライトとその弟子たちの建設した設計工房や共同生活のための建築物を表しています。
ここで照明の「タリアセン」というのは、その建築物の書斎の照明としてデザインされたものを指しています。

タリアセン（ここではタリアセン1）は、屋根のカタチをモチーフとしたフォルムを照明器具に取り込んでいることが特徴的でこの独特のフォルムが人気を博す要因となっています。
そしてタリアセンは、タリアセン1からタリアセン2、タリアセン3と3パターンがあり、タリアセン2と3は、チェリー材で出来たブロックを上に向かって組みあげていき、このブロックが交互に重なるように組みあげて光を覆うようにし、間接照明のような優しい光を演出出来るようになっています。

一般的にタリアセンというとタリアセン2やタリアセン3をイメージされる方が多いと思います。
タリアセン2は、1933年にヒルサイド・ホーム・スクールの体育館を劇場に改装した際に設計されたペンダントが原型となっているフロアランプです。
タリアセン3は、1952年にヒルサイド・ホーム・スクールの劇場が焼失し再建された際にフランク・ロイド・ライト財団の承認を得てタリアセン2をテーブルランプ用に小型化したものです。

ですので、タリアセン2と3は基本的なデザイン、構造は同じでサイズが違っています。

タリアセン1は、非常にシンプルなデザインで上質なチェリー材を使用したクラフトマンシップの味わいとそのシンプルでどこか懐かしさを感じさせるデザインがとても魅力的です。
また、タリアセン2や3は、まさに計算され尽くしたデザインという感じで木の中から溢れだす光、まるで木漏れ日のような光のアートがロマンティックな雰囲気を醸し出しています。

やはり偉大な建築家は家具デザインにおいても素晴らしいという事を再認識させられます。
現在ではこのタリアセンは、日本のヤマギワで高品質な復刻版が生産されていて、価格は高いですが非常に手に入りやすい環境にありますので古き良き照明の名作に実際に触れてみるのも良いでしょう。

この記事を監修しているのは？

高級家具・インテリアリサーチ部門

元建築家や現役インテリアコーディネーターや家具販売店員で編成。
国内外の高級家具やブランドなどを徹底的にリサーチし、定番からまだ見ぬブランドや家具を発掘しています。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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