高級腕時計業界 機械式腕時計 コラム


時計業界では常に再編を繰り返しており、現在では大きなブランドグループの配下に各ブランドが入るような形になっています。
もちろん有名なパテックフィリップ、ユリス・ナルダンのような独立したブランドも存在しますが、 かなりのブランドは吸収や再編によって巨大グループの傘下に入っているのが現状です。
ブランドグループでも特に有名なのが以下に挙げる4つのグループです。

スウォッチグループ

オメガなどの有名ブランドとムーブメントメーカーのETAを中心とした巨大グループです。
実はブレゲやブランパンといった「5大ブランド」に数えられるようなブランドもこの配下に入っています。

・Breguet ブレゲ
・Blancpain ブランパン
・OMEGA オメガ
・Glashütte Original グラスヒュッテ・オリジナル
・JAQUET DROZ ジャケ・ドロー
・Léon Hatot レオン・アト
・Tiffany ティファニー
・LONGINES ロンジン
・RADO ラド
・TISSOT ティソ
・HAMILTON ハミルトン
・Calvin Klein watchs カルバン・クライン ウォッチ
・Swatch スウォッチ

リシュモングループ

カルティエを中心としたグループでスウォッチグループに匹敵する巨大グループです。
今ではLMHグループ(IWC,ランゲ&ゾーネ,ジャガールクルト)をも買収しています。
リシュモングループにも「5大ブランド」に数えられるヴァシュロン・コンスタンタンやA.ランゲ&ゾーネも傘下に収まっています。

・Cartier カルティエ
・Van Cleef and Arpels ヴァンクリーフ&アーペル
・Piaget ピアジェ
・Vacheron Constantin ヴァシュロン・コンスタンタン
・A. Lange & Söhne ランゲ・アンド・ゾーネ
・JAEGER-LECOULTRE ジャガー・ルクルト
・Officine Paneraiオフィチーネ・パネライ
・IWC インターナショナルウォッチカンパニー
・Baume&Mercier ボーム&メルシエ
・Roger Dubuis ロジェ・デュブイ

LVMHグループ(ルイヴィトン・モエヘネシー)

ルイ・ヴィトンとモエ・ヘネシーの両社が合併して誕生し、戦略的な買収を行い、時計だけでなく、宝飾品なども扱う企業グループです。

・TAG HEUER タグ・ホイヤー
・ZENITH ゼニス
・HUBLOT ウブロ
・DIOR Watches クリスチャンディオールウォッチ
・Chaumet ショーメ

WPHH(World Presentation of Haute Horlogerie )

フランク・ミュラーが中心となる企業グループです。

・FRANCK MULLER フランク・ミュラー
・PIERRE KUNZ ピエール・クンツ
・Rodolphe ロドルフ
・MARTIN BRAUN マーティン・ブラウン
・BACKES & STRAUSSバックス&ストラウス

その他

4つのブランドグループに属さないブランドにも素晴らしいブランドは多くあります。
有名なロレックスなどもその例です。

■ ロレックス・グループ
 ・ROREX ロレックス
 ・Tudor チュードル
■ オーデマ・ピゲ・グループ
 ・Audemars Piguet オーデマ・ピケ
■ ブライトリング・グループ
 ・BREITLING ブライトリング
■ ソーウィンド・グループ
 ・GIRARD-PERREGAUX ジラール・ペルゴ
■ ブリティッシュ・マスターズ社
 ・Graham グラハム
 ・ARNOLD & SON アーノルド&サン
■ 独立系
 ・PATEK PHILIPPE パテック・フィリップ
 ・ULYSSE NARDIN ユリス・ナルダン


マニュファクチュールとムーブメント

現在多数のブランドがあり、上記のようなグループを形成しています。
それぞれブランドとしてのコンセプトや特徴がありますが、マニュファクチュールと呼ばれるムーブメント(時計の内部機構)から自社で一貫製造するメーカは実は少なかったりします。
ほとんどのブランドはムーブメント・メーカーからムーブメントを購入して時計を製造しており、エタブリスールと呼ばれます。
ムーブメント供給としては約90%をスウォッチグループのETAが占めていると言われています。


2010年問題って?

機械式時計業界が発展してきた理由の一つとして分業体制がうまく出来上がってきたということがあります。
ムーブメントに関してはETAの製造するムーブメントを部品の状態で仕入れ、一部を入れ替えたり、仕上げ直したりと独自チューニングを施し、自社の時計に組み込んできました。

しかし、スウォッチグループからするとETAの供給するムーブメントで他グループや他ブランドが利益を上げているという事実に企業として対策を打ってきました。
2010年までにETAのムーブメントの供給を段階的に縮小する方針を発表したのです。
この提案はスイスの独占禁止法に抵触するという事で実際には2010年から完成ムーブメントによる供給のみとなったようです。
当然完成品のみという事は今まで部品の状態で仕入れていたブランドは一旦完成品を仕入れ、ばらして作り直すという事になりますのでコストが上がります。
ですので、各ブランドでは現在自社製のムーブメントの開発に取り組んでいるというのが実情のようです。


今後の腕時計業界は?

高級腕時計業界にもやはり不況の波は押し寄せてきているようです。
はっきりとした事は分かりませんが、今後も業界再編は続いていくのではないかと思います。
特に2010年問題に端を発したムーブメントが再編のキーになるでしょう。
各ブランドで自社でのムーブメントの開発が活発化しているようですので今後の時計選びの際にはこうした ムーブメントの供給元やマニュファクチュールを意識するのも時計を選ぶ際にはおもしろいと思います。




関連Tags




合わせて読まれているコラム