古代エジプト Ancient Egypt

古代エジプト様式データ

  • 年代:紀元前4500年~700年頃
  • 主な地域:エジプト


古代エジプト様式の解説

ナイル川流域で栄えたエジプト文明期の様式で、神殿や墳墓といった宗教的な構造物を中心に発展しました。
歴史上初めて家具が誕生した時代でもあり、ここに後世の家具の原形を見ることができます。
それらは、19世紀初頭、エジプト遠征をおこなったナポレオンによって再評価され、ヨーロッパにおいて華麗な装飾を備えたアンピール様式としてリバイバルされました。


建築

この時代の建築は、王の権威の象徴ともいえるピラミッドと神殿建築によって代表されます。

ピラミッド

巨大な四角錐の墳墓で、死んだ王の住居であるとともに、その権威と不滅を象徴するものでした。もとはマスタバと呼ばれる長方形の平らな台状の墳墓でしたが、やがて何段にも積み重ねられた階段ピラミッドとなり、稜線が途中で折れ曲がった屈折ピラミッドなどを経て、次第に四角錐の形に完成しました。その頂点を示すのが、ギザの3つのピラミッド、クフ・カウラー・メンカウラーの各王のものです。

神殿建築

神々の住居として、宇宙のイメージを固定化した巨大建築物です。柱を立て梁を渡す、まぐさ式構造をもちます。梁には石材が使われたため、梁と梁の間の間隔が短く、たくさんの円柱が林立する空間でした。こうした柱には柱頭にロータスやパピルスの花や蕾、棕櫚の葉などの意匠があしらわれ、柱身には線刻がなされました。代表的な建築物としてはカルナックの「アモン神殿」が知られています。


家具

もともと木材資源の乏しい地域だったため、木製の家具をもてるのは支配者階級に限られていました。椅子の脚には、後世の猫脚の原形ともいえる獣足脚(ライオン)が多用されています。
他に家具の背面や椅子の背などには、獅子、鷹、蛇、甲虫、スフィンクスなどの呪物的な柄があしらわれ、黒檀に象牙や金銀宝石などを象嵌した極彩色彫刻が施されました。
構造的には人体の曲線に合わせたカーブ、弾力性、強度などが考えられており、人間工学にかなった合理的な設計といえます。現存するものとしてはツタンカーメン王の玉座やベッド、折りたたみ椅子、ふたつきチェストなどがあります。


美術・工芸

絵画では壁画が盛んに描かれ、彫刻では浮き彫りと彫像作品が作られていました。
いずれも顔や身体の向きなどに正面性を重視し、シンメトリックな構成を特徴としています。
工芸品では、装身具の金、銅細工、アラバスターの壷などが知られています。




Interior Brands



Interior Designers



Interior Shops


検索