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キング・オブ・ダイヤモンド～ダイヤの王様

キング・オブ・ダイヤモンド

（出典:http://www.tiffany.co.jp/） ダイヤモンドと聞くと真っ先に思いつくブランドネームとしてティファニーを挙げる方は多いのではないでしょうか？
ヨーロッパだとカルティエだと思いますが、アメリカだと断然ティファニーです。

では、なぜティファニーがダイヤモンドの代名詞のようになっているのか？
その理由はティファニーの創成期にあります。

創業者のチャールズ・ルイス・ティファニーがフランス革命の時に貴族から豪華な宝飾品を買い取り、まだ若いアメリカという国に初めてヨーロッパのダイヤモンドジュエリーを持ち込んだのです。
あまりの美しさに目を奪われた人々がチャールズのことを「キング・オブ・ダイヤモンド」と呼びました。

現在でもこの地位は全く揺らぐことはなく、上質なダイヤモンドといえばティファニーとなっているのです。

実際ティファニーではダイヤモンドの専門家が厳しい識別眼ですべての石を丁寧にチェックし、ティファニーのジュエリーにそぐわない石ははじいているのです。
そして、厳選されたダイヤモンドを芸術品のごとく仕立てる職人たちもまた別格の実力を持つ熟練の職人なのです。

最高のダイヤモンドに最高の輝きを

（出典:http://www.tiffany.co.jp/） 「ティファニーセッティング」という言葉をご存知でしょうか？
「ティファニー爪」といった方が分かりやすいかもしれません。

そうです、ティファニーのダイヤモンドを支える6本の爪のことです。
この画期的なダイヤモンドセッティングによってティファニーの指輪は婚約指輪そのものを表すほどになったのです。

このティファニーセッティングが出来たのは1886年のことなのですが、それまでのデザインというと金や銀の台座に埋め込まれるというのが一般的でした。
これではダイヤモンドの表面の反射のみで本来持っているダイヤモンドの煌めきが半減してしまいます。

この課題を解決したのが、ティファニーセッティングというわけです。
6本の細い爪でダイヤモンドを支えるこのカタチは、側面が開いて、背面も塞がずにオープンになるためあらゆる角度から光が入って反射するのでダイヤモンド本来の煌めきを十二分に引き出せるものとなりました。

そしてこのティファニーセッティングを実現可能にしたのが、プラチナの存在です。
銀では柔らかすぎてダメ、金では色がダイヤに映りこむのでダメということで純白で硬度のあるプラチナの登場によってこのセッティングが可能になりました。
現在ではリングにプラチナは定番中の定番と言えますが、プラチナ登場以前は台座にも苦労があったのです。

こうしてティファニーの婚約指輪は、最高のダイヤモンドとその煌めきを最大限に引き出すことを可能にしたティファニーセッティングによって婚約指輪の代名詞となったのです。
「ティファニーのリングの輝きは人混みの向こう側からでも見える」と言われるのはこうした由縁があってのことですね。

伝説となったイエローダイヤモンド

（出典:http://www.tiffany.co.jp/） 「黄色いダイヤモンドはダメだ。」
この定説を覆したのもまたティファニーでした。
ティファニーとイエローダイヤモンドとの関係は、1877年にまで遡ります。 この当時はまだまだダイヤモンドの産出というのはブラジルやインドなどのごく限られた地域のみでしか採れないものでした。
1867年に南アフリカでダイヤモンドの大鉱脈が発見され、世界のジュエラーがアフリカに集結しました。
そして、1877年に発見された鮮やかなカナリーイエローの287.42カラットもの原石が発見され、チャールズがそのダイヤモンドを手に入れたのです。

このダイヤモンドは当初は公開されているわけではなかったのですが、中国の宰相がアメリカ訪問の際に「アメリカで見たいものはティファニーのダイヤモンドだけだ。」と発言したことをきっかけに公開するに至りました。

そのあまりの美しさは、黄色がかったダイヤモンドは低品質というこれまでの既成概念を完全に打ち砕くものでイエローダイヤの価値が再評価され、まさに伝説の石となったのです。

それ以来カルティエではイエローダイヤモンドのコレクションを発表していますが、これにはオーストラリアのエレンデール鉱山との独占契約で最高級の原石を入手しています。
しかも1万個の原石に1つあるかないか、確立で言うと0.01％以下の希少な存在なのです。

イエローダイヤモンドを探す

カルティエとダイヤモンドの関係が実に深いことがお分かり頂けたでしょうか？
まさに「キング・オブ・ダイヤモンド」、世の中の女性がティファニーのダイヤモンドを婚約指輪に貰いたい気持ちが分かりますね。

次は、「まだ見ぬ美しい宝石を求めて」

この記事を監修しているのは？

ラグジュアリーブランド・ハイファッション調査部門

ラグジュアリーブランドやハイブランドでの勤務経験者、雑誌編集者、とにかくラグジュアリーブランドやハイブランドが好きなメンバーで編成。
好みや主観が入ったり、否定的な意見が存在するのは、ハイブランド.comの味であり、外部からの影響から独立しているからこそ出来ること。
世の中のトレンドや流れを敏感に察知し、常に新しい情報を発信出来るように奮闘しています。

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